対UAE戦(KCC2008)。

インターナショナル・フレンドリーですよね。


 本戦出場権がかかった,「絶対に負けられない戦い」(テレ朝さん,使いましたぜ。)ではありませんよね。


 ファースト・プライオリティは,中野田でのゲームに置かれるべきです。もちろん勝負事ですから,勝利を目指すのは当然としても,今回のフレンドリー,その位置付けを思うならば結果だけを追い求めるべきゲームでもないだろう,と思っているわけです。


 チーム・ビルディングも,コンディショニングも中野田での“Qualifier”にピークを持っていくべきで,フル・パフォーマンスを要求する必要などない,と思っています。であれば,どれだけ描いている攻撃イメージに近づけているのか,という部分がまずは問われるべきでしょう。


 ・・・とは言ったけれど,ですけどね。


 まいどの通り,のUAE戦であります。


 どう考えてもウズベキスタン戦を視界に収めたテストでありますから,ごく短めに。


 リズムをつかんでいる時間帯で,フィニッシュが精度を欠く。いささか・・・,ですね。


 ゲームを2分割してみれば,形に持ち込めていた時間帯が長かったのは前半です。


 このゲーム,指揮官はトラバース(クロス)を低めに抑え,パス・スピードとフリー・ランニングで相手守備ブロックを突くという方向性を強く意識付けしていたようですが,その形は一定程度表現できていたと思います。また,守備ブロックにまでボールを落とし込まず,できるだけ高い位置でボールを奪取,そこから素速く攻撃を構築するという方向も維持されています。


 そのような形が,確かに描けてはいました。ただし,仕掛けがフィニッシュと結び付いていない。


 恐らくは追い込んでいる影響もあるのでしょうが,細かいミスが発生していました。短時間でクリアできる課題だとは思いませんが,どこかフィニッシュを難しくし過ぎているようにも感じられます。たとえば,コースを狙い過ぎていたり,強くシュートを放つという方向に意識が傾き過ぎていたり。そういう難しいオプションはあとで考えるとして,とりあえずボールをゴールマウスに沈めるということだけに意識を振り向けてみてもいいかな,と。


 ・・・何のことはなく,リヴァプールをかつて率いたマネジャーさんの言葉を(ニュアンスをちょっと変えて)借りただけなのですけども。


 新戦力をパッケージに組み入れた状態でも,チームの戦術的なイメージをピッチに表現することはできています。この収穫をもとに,フィニッシュでのシンプルさを求めたいところです。