2ゴールを鍵に(ACL Quarter-finals)。
決して楽観できる状態ではありません。
徹底して,セットピースから崩されている。守備面で,修正すべき部分があるということの裏返しでしょう。また,主導権を相手に握られ,後手を踏む形でゲームを進めざるを得なかった。
中野田ではやってはならない形を,敵地で表現してしまったと思います。アジアでは,隙を見せてしまえばやられる。そのことを,改めて思い出させるゲームでありました。
ただ,立ち止まっているわけにはいかない。この状況を跳ね返すことを考えたいと思います。
ACLは,アウェイゴール・システムを採用しています。もちろん,勝負である以上「勝ち点3」を奪取することがファースト・プライオリティですが,単純に「勝ち点3」を奪取できればそれでいい,というわけではないのがこのシステムの特徴であり,難しさです。
その難しさをアドバンテージとするためには,最低でもクロース・ゲームに持ち込むことが求められるでしょう。だとすれば,最低ラインは何とかクリアした,と。その意味で,同じ「勝ち点0」であっても3−1で折り返すとのと,3−2に持ち込んで折り返すとのでは大きな違いがあると感じます。
確かに,準々決勝のホーム・アンド・アウェイは独立したゲームですが,実質を考えるならばひとつのゲーム,その流れを左右する要素としてアウェイゴールがある,とも言えるはずです。第1戦の終了時点を90分ハーフの前半終了と捉えたときに,なかなか引き寄せられなかったゲームの主導権を2点目のゴールによって引き寄せていく,そのきっかけをつかんだと考えることもできるでしょう。
アウェイ・ゴールによって作り出される難しさは,当然武器でもあります。
かつての浦和は,この武器に屈していました。
今回は,アウェイゴールをアドバンテージとするべき戦い方が本当に求められています。
1週間のインターバルを置いて,今度は中野田で後半の90分ハーフです。その前には,大宮公園でのリーグ戦も控えている。2ゴールが,セミ・ファイナル進出への鍵となりうるかどうかは,このインターバルでどれだけ引き寄せかけた流れを維持できるか,流れをさらに強められるかにかかっているように思えます。