再びの苦み。

時は確かに流れています。


 ですが,記憶というのはそう簡単に薄れるものでもありません。また,その記憶を上書きするような時期になりました。


 そして,本当に上書きすることになってしまった。


 予選段階では,チームの基盤となるユニットが23人で構成されていたはずです。そのユニットを18人へと絞り込む必要があるのですから,間違いなく痛みを伴った発表になります。そして,再び痛みを,苦さを感じることになった。
 4年前と同じ苦さを持った,そんなリスト(JFAオフィシャル)をもとに。


 ともすれば,FIFAがコミットするトーナメントの中で,最も過酷かも知れません。チームの基盤は小さく抑えられているのに,ゲーム数を考えればほぼ変わりがない。バランスだけを考えていては,チームの強みを押し出すことができないし,あまりにスペシャリティを押し出すようなユニットを組んでしまえば,スペシャリティが欠けた途端にチームが機能不全に陥りかねない。


 そう考えれば,最も難しい選手選考だな,と。


 そして,指揮官はこの18人を基盤とした。このリストに登載されなかった,しかし予選を支えた選手たちの苦さ,痛みをパワーへと変えられる選手たち,リーグを背負うに足る選手たちが選ばれた。そうあってほしい,と思っています。