ドゥカティ的ゼファー。

正確な形容ではないかも知れませんが。


 ドゥカティがゼファーのようなバイクを開発すれば,こういう形になるかな,と思います。999だったり1098,あるいはデスモセディチのような「尖った」印象はありません。むしろ,限定でリリースされたMH900eを日常でもバリバリ使える方向性へと振り向けたような,そんなデザインです。


 ひさびさに,まったくフットボールとは関係ない,バイクの話など。



 ドゥカティらしい,という意味では,間違いなくデスモセディチだったり1098が最右翼でありましょう。デスモセディチはモトGP直系のV4エンジンを搭載していますし,1098が積んでいるエンジンはSBKのレギュレーションを詳細に検討する中から設計されています。ドゥカティとレースというのは,切り離して考えられる要素ではないのだそうです。
 さすがに,パンタだとかマイク・ヘイルウッドをリアルタイムで知っている世代ではありませんので,空冷とレースが直結していたというのは“ライダース・クラブ”誌であったり“クラブマン”誌で実感できる程度でして。


 個人的にですが,レースとの関係性をリアルタイムで感じられるのは,851よりもあとの世代です。水冷Lツイン,ですね。ですので,モンスターが水冷Lツイン,しかも高性能版のテスタストレッタを搭載したと聞いたときには,正直驚きがありました。言ってみれば,MVアグスタのネイキッド・モデル,“ブルターレ”のような印象を持ったわけです。
 フレームを見れば,もともとレーシングな血統にある851から分かれてきたモンスターが,テスタストレッタを積むのはおかしい話などではなく,個人的にも魅力的なバイクです。でも,「いつでも」乗りたいバイクとしては,もうちょっとゆるいバイクでもいいな,と。
 カワサキのゼファーは差し詰め,当時の感覚で言えば“ユーノス”みたいだったな,と思います。ドゥカティにとって考えるならば,アルファと言うよりはフィアットバルケッタのような感覚で付き合えるような,そんな感じがします。


 ・・・そうそう。バルケッタはジャッラが似合う感じですけど,このドゥカティはやっぱり“ロッソ”ですね。よく見れば,浦和なトリコロールなのも,個人的なツボだったりするのです。