ポリティクスは国際舞台で。

フットボール・ポリティクス。重要な要素です。


 といっても,組織内部でのポリティクスではありません。そんなものには,まったく興味はない。


 FIFAハウス周辺で展開されたり,AFCあたりで展開される“ポリティクス”です。ときに“パワーゲーム”とも呼ばれることのある,外向きのポリティクスです。


 JFAは,確かワールドカップ「単独」招致に向けて,調査活動をしているとかいないとか。ならば,会長人事「ごとき」で貴重な時間を浪費するわけにはいかないはずです。緩やかに,確実にFIFAでの存在感を高め,外堀を埋めていかなければなりません。


 となれば,FIFAに対して大きな存在感を示してきた人物が相応しくもある。あるいは,時に厳しい交渉ができる人物であることが求められもする。


 となれば,メディアに出てきたお名前は,あながち的を外したものでもないだろうな,と。ということで,今回はフットボールには絡んでおりますが,朝日新聞さんの記事スポニチさんの記事をもとに,人事往来な話です。


 さて。個人的には,ワールドカップ招致という目標があるならば,小倉さんと犬飼さんはセットであるべき,だと思います。FIFAとのパイプをすでに持っていて,(どの程度か,という部分はもちろんアウトサイダーからは未知数ですが)“サロン”に対する免疫を持っている小倉さんの役割は大きいものがあるはずですし,犬飼さんの欧州での経験は役に立つはずです。


 つまり,小倉さんが会長就任となれば,犬飼さんが副会長に,と思いますし,犬飼さんが会長ならば小倉さんが副会長としてサポートを,と思うわけです。


 現会長の影響,という話もありますが。現会長を中心に考えなくともいいのでは?と思うところもあります。「宮廷の反乱」なんてこともありますしね。


 「内側」にばかり目を向けていれば,間違いなく「外側」での結果は得られません。


 慶應義塾がどうとか,早稲田がどうとか。あるいは,古河閥がどうとか,三菱閥がどうとか。さらには,好悪の感情だったり。ひとの関わることですから,小さな要素であるとは言いませんが,ひとのこと「だけ」が大きな要素だとは決して思いません。ひとに関わることばかりを言っていて,JFAのプレゼンスが国際的に高まるのでしょうか。


 ACLも改革の時期を迎えますし,対FIFAを考えても重要な時期です。「院政」がどう,などと言っていられるほど,周囲の状況は甘くないと思います。


 現会長がどのような意識をお持ちか,分かりませんが。少なくとも,ポリティクスを徹底的に駆使すべき国際舞台において,活躍が可能な人物の名前が浮上した,ということだけは言えると思うのです。