Trophy goes to Celtics (2008 NBA Finals).

それほどしっかり見てはいなかったのですが。


 トロフィーを引き寄せた最終戦,コメンタリーを担当していたひとも指摘していましたが,相手が「自滅的に」ミスを犯していた時点で,戴冠は時間の問題になるだろうと感じました。



 セルティクス!?セルティックの間違いでは?なんて言いたいところですが。


 グラスゴーを本拠地とする,スコティッシュ・プレミアな話ではありません。スコティッシュ・プレミアは,すでに2007〜08シーズンを終了していますしね。街の雰囲気は意外と,似ているかも知れませんが。
 フットボールから離れて,アメリカン・スポーツの話。バスケットボールであります。


 アイスホッケーと同じように,レギュラー・シーズンを戦ったあとに,もうひとつのトーナメントを戦うがごときポスト・シーズン。そのポスト・シーズンを駆け抜けたのがボストン・セルティクスというわけです。
 では,いつものように歴史を紐解いてみますと。端的に,「古豪」という表現が相応しかったチームです。NBAファイナルズという大舞台へと駒を進めたのは1987シーズン以来,そしてトロフィーを掲げたのは1986シーズン以来のことだったのですから。
 チャンプ,という言葉からは離れていたチームでありますが,第6戦の戦いぶりは大舞台から久しく離れていたとは思えないほどに安定したものだったように感じます。相手が重要な局面で致命的なミスをしている,ということもありますが,ディフェンスが安定感を持っていた。そこから逆襲に転じる。仕掛けるべきタイミングと,さらなる仕掛けと見せかけて相手ディフェンスを引き付けてパスを繰り出すタイミングが,この試合では相当にバランスしていたようにも見えます。
 加えて言うならば,幸運もしっかりと引き寄せていたように見えます。確か,第2クウォーターが終了するまで,1分を切ったあたりの時間帯。この攻撃の起点も,ターンオーバーでした。
 レイカースのパスをカットすると,逆襲に転じる。ケヴィン・ガーネットがシュート・モーションに入ったか,というタイミングでレイカースのディフェンスがファウルを犯す。そのファウルによって,大きく体勢を崩しているのだけれど,そんな状態から放ったショットはリングを捉え,さらにフリー・スローを獲得する。
 ひとつのゲーム,そのひとつの局面に過ぎないのですが,この局面を見た時点でセルティクスに傾いた流れは恐らくレイカースへと流れていくことはないだろう,と感じたのも確かです。


 なんとも鮮やかな,古豪の復活劇でした。