短編映画のようなCM。

中野田のディスプレイにも,映し出されていました。


 確か,はじまりはドレッシング・ルームであります。新加入選手なのでしょうか,その彼がドレッシング・ルームへと足を踏み入れると,そこにはガンナーズのキット・マネージャーがいる。彼はそのニューカマーに,ロッカーの位置を無言で指し示す。
 指し示されたロッカーに用意されているのは,確かアウェイ・キット。


 ・・・というような感じのCMが流れていたりするわけです。


 このCM,どうやら欧州選手権に向けて制作されたプロモーションCMだったようなのですが,すごく評判がいいらしい,という記事をスポニチさんで見つけました。今回は,ちょっとフットボールど真ん中ではないエントリなど。


 このプロモーションCMは2004シーズン以降,浦和のエキップメント・サプライヤーを務めてくれているナイキさんが手掛けたものです。
 彼らの本拠地はアメリカですし,実際にバスケットボールやアイスホッケーなど,アメリカン・スポーツでの存在感は相当に大きいものがあります。バスケットですとキックスが思い浮かびますし,アイスホッケーですと(バウアーを買収したことがあってのことだとは思いますが)やはりジャージやエキップメントでしょうか。当然ながら,でありますが,どこかアメリカンな印象があるのですが,このCMはヨーロッパ的な印象で貫かれています。
 実際に,ナイキさんのサイトにアップされている「ネクストレベルへ行け。」(中野田で放映されているダイジェストではなくて,完全版)を見ると,しっかりとひとつの物語が構築されています。
 また,選手の目線ですべてが描かれている,というのもこのCMの特徴でしょう。オン・ザ・ピッチの映像やオフ・ザ・ピッチでのトレーニング,そしてオフタイムでの姿も選手目線が貫かれています。不思議と臨場感がある,そんな作り方です。


 さて,ガンナーズへのチャンスをつかんだのは,とあるプレーでした。そして,この「短編映画」のようなCM,そのラスト・シーンもとあるプレーです。
 そんなまとめ方をして見せた,ガイ・リッチーさん(CM制作を担当した,UKの映画監督とのことです。),この人自身が相当な「フットボール・フリーク」なのでしょうし,そんなひとにCMを依頼したナイキの担当者さんも相当に,フットボール・フリークなのだろうな,と感じます。