セブンズは村田監督。

一般的な知名度は,かなり低いかも知れない。


 知れないけれど,実際には面白い。
 そう思ってくれるひとを増やしていくことも,求められていると思いますね。


 シーズン・オフでもありますれば,「楕円球強化月間」であります。今回は,7人制日本代表 村田亙監督就任会見コメントという,MSNさんの記事をもとに。


 村田亙さん。個人的には,東芝府中のイメージが強いひとです。
 当時は確か,向井昭吾さんが監督を務めていたと記憶していますが,このときの東芝府中は本当に強かった。
 このあと,村田さんはフランスに渡り,プロフェッショナルとして活躍,帰国後はヤマハ発動機ジュビロに加入,2007〜08シーズン終了をもって現役を引退されました。そして,2006年に選手兼コーチとして関わっていた7人制代表に,監督として関わることになるのだそうです。


 7人制。なかなか一般的な知名度が低く,どんな競技かイメージできないかも知れません。そこで,ちょっとおおざっぱに書いてみます。


 ラグビーフットボールは通常,15人の選手で戦われます。
 この競技を,7人の選手で戦おう,というのが“セブンズ”(7人制ラグビー)であります。


 となると,「フットサルのように,コートが小さいのではないか?」と思われるかも知れませんが,実際に戦われるフィールド・サイズは15人制のラグビーフットボールとまったく同じ。ここが,セブンズ最大の特徴です。
 もちろん,競技時間までが同じなどということはありません。
 15人制は40分ハーフの前後半,でありますが,セブンズでは7分(10分)ハーフの前後半,であります。これでも相当ハードなのは間違いないところです。


 もともとラグビーフットボールは“エリア・マネージメント”が大きな要素となる競技ですが,セブンズにあってはひとりひとりの選手が持っている“スペース”への意識がより高く求められることになります。ディフェンスを破れば,物理的なスペースは間違いなく大きく,チャンスは大きく広がりますし,逆に鋭いファースト・ディフェンスを仕掛けることができるならば,ターンオーヴァからの逆襲を仕掛けていくことができる。
 それゆえに,攻撃面ではどれだけコンタクトを回避することができるか,が重要な要素となるはずです。パス・ワークであり,ボールを呼び込む動きが15人制以上に大きな意味を持つように思います。


 対して,守備面ではどれだけ効果的なポジショニングを維持できるか,そして安定したディフェンス能力が問われます。
 そして,これらの裏付けとなるのが,フィジカル・ストレングス。


 これらの要素が,FW,BKというポジションを問わずに求められるわけです。


 さて,村田さんの記事に戻りまして。


 目標として,村田さんはRWC(7人制)アジア予選で「ダントツ」で駆け抜け,本戦への出場権を獲得すること,そしてIRBの7人制シリーズに全大会参戦できることを意識しているようです。


 冒頭に書きましたが,一般的な知名度はまだ低いかも知れません。
 しかし,ゲームはかなりエキサイティングなものだとも思います。
 東芝府中,そしてジュビロで活躍した村田さんが,7人制の基盤を作ると同時に,知名度を引き上げる役割を果たしてくれれば,と思うのです。