「4」とオジェックのクセと。

思わず,杉下警部のような反応をしてしまいました。


 「はいぃ!?」


 にしんさんってば,おひとの悪い。もう,ビックリですがな。


 梅崎選手の話なのに,なんで4の話なんぞをはじめたかと言えば。


 シーズン序盤に国立霞ヶ丘で見た,柏戦の印象が強いのであります。あのゲームは,相手がシッカリと仕掛けを組み立ててくる4のチームだったという事情もあって,すごく化学反応的に仕掛けが鮮やかだった印象が強いのです。あの仕掛けを,もっとシステマティックにできるだろう,という期待であります。


 ですので。個人的に見てみたい,というのも当然あります。


 同時に。柏戦あたりのことを思い返してみると,チーム・ビルディングに掛けられる時間が物理的に少ないのに4を実戦環境でテストしていたから,なのであります。


 そもそも,結果を重視した戦略を立てていたならば,最初からリスキーなチーム・ビルディングをするはずがない、と思うのです。前任である,ギド・フォーマットを踏襲すればいいんだし,コンディショニングだけに注力していればよかったわけですしね。


 恐らく。ホント,恐らくなのですが,オジェックさんが最初に戦力を眺めたときに,思いついたフレームは3ではなくて,4だったのかも知れません。ただ,SBとミッドフィールドとの関係性だったりに代表されるコンビネーションの引き出し方を構築し直さなければならないし,越えるべき壁は結構あった。3への選手の信頼性も高かったし,“run out of time”だったのでしょうね。


 ただ今季は,時間がシッカリと取れる(うれしい話と言えるかどうかは別として)。2007シーズンにはペンディングをした,4に向けた準備をしてくるのではないか,と思うわけです。単純に,ポンテ選手の穴を埋めるつもりだけではないだろう,と思ったわけですね。何か,仕掛けてくるに違いないと。


 ただ。すっかり忘れていたことが(見なかったことにしていたフシもありますけど)。


 にしんさんも指摘している,オジェックのクセ,ですな。スターターに全幅の信頼を置いている,と言えばすごくポジな響きがあるけど,ネガに見れば戦術交代によって実戦的なチーム・ハンドリングができないということになります。


 このことは,クラブチームにとっては大きな要素です。


 どちらかと言えば教師型であるオジェックにとって,メンタル・マネージメントは恐らく得意分野ではないでしょう。ならば,うまくスターターを組み替えていくことでチーム内競争を維持させたり,メンタル面でのハンドリングを緻密にやっていく必要がある。


 さて。オジェックがイメージするチームに向かっての戦力整備は進みつつあります。あとは,クラブ・チーム仕様の緻密なメンタル・マネージメントをどういう形でやっていくか。選手層をすべて使い切る,なんてことは実質的に不可能だとは思うけど,ベスメン規定に引っ掛からない程度に選手を回すことは許されるし,実際にはかなりのことができるはずです。また,90分のゲームを最大14人で戦う,という意識を持たないと乗り切れないゲームだってあります。


 来季は,こういう部分でも変化が感じられる,のかも知れません。・・・って言い切れるんだろうか。ちょっと不安ではありますね。