梅崎選手獲得から思う2008スペック。

どういう2008スペックになるのでしょうか。


 2004スペック(後期型)と,2005スペックを掛け合わせたような形になるかも知れません。


 また,基盤となるフレームも3バックから4バックへと移行していくかも知れません。4を主戦パッケージとしていた愛媛FCから近藤選手が復帰するというのも,4への布石のように見えるのです。


 2007シーズン序盤,国立霞ヶ丘で展開したフットボールを安定して表現できるように,などという戦術的な意図がありそうです。2007シーズンは「守備的なフットボール」という印象が確かに強かったですが,シーズン序盤にはかなり戦術的なチャレンジをしてもいた。その戦術的なチャレンジを本気になって熟成させるつもりなのではないか,と思うのです。


 スポーツ・メディアでは川崎に在籍する黒津選手をリストアップしているというニュアンスの記事を見かけましたが,ボール・ポゼッションから仕掛けのスピードを引き上げていく,という戦術イメージで2008スペックを考えるならば,あり得る話だな,と思います。そして,こちらのニュースリリース(浦和オフィシャル)にある,梅崎選手の獲得も,同じ路線上で考えるべき話なのかな,と見ています。


 アウトサイド(4をパッケージとするならば,サイド・ハーフと言うべきか)に構える相馬選手や暢久選手,来季には復帰予定のアレックス選手も仕掛けを加速させることのできる選手です。となれば,センターの役割も仕掛けのリズムを制御するだけではなくて,トップとのコンビネーションから仕掛けを加速させていく役割が期待されるのかな,と感じるわけです。


 実際にリリースの出た梅崎選手,そして(現段階では,観測気球を上げた程度と評価すべきでしょうが)黒津選手というタレントを虚心坦懐に眺めれば,来季の浦和が思考するスタイルは守備面では前後にコンパクトに,仕掛けの面ではもっとワイドに,そして縦方向での流動性を高めて組織的に,というイメージを描いているのではないか,と思うのです。


 ある程度の機能性に裏打ちされたエレガンスを狙う気か!?なんて思うわけです。・・・当然,シロートの推理ですから「大外し」もあり得るのですけれど。


 まあ,ともかく。


 チャレンジングな環境へ,ようこそ。2008シーズンは,全力で奪い返しに行かなければならないものが,いくつかあります。そのための大きなチカラになってくれることを,心から期待しています。