1回戦プレビュー(第87回全国高校ラグビー)。
「シードの壁」は今季もあるのでしょうが,崩せないものでは決してない,と思います。
シードを崩せるチームも複数いる,のではないでしょうか。と言いますか,出てきてほしいと思いますね。
開幕を控えた,高校ラグビーであります。1〜3回戦のトーナメント・ボード(高体連ラグビー専門部オフィシャル)をもとに。
さて。埼玉県代表であります。いわゆる「ライバル校」に縁のあるひとでありますれば,素直に応援したくないところもありますが。だからと言って,あんまり早い段階で敗退しようものならば,そんなライバルに負けたのか・・・,とヘコんでしまうわけでして。いずれにせよ,気にはなるのですがね。
ともかく。正智深谷,であります。彼らの初戦は,関西学院(兵庫県代表)。
正智深谷というチームが持っているポテンシャル,という部分では恐らくシード校との差はごく僅かだろうと思っていますので,どれだけ早い時間帯で自分たちのリズムに引き込むか,という要素を意識していればいいところにまで行けるのではないか,と(不自然に好意的なバイアスのかかった状態ではありますが)思っています。
ごく当たり前のことですが,シードだからと言って選手のクオリティが劇的に異なるわけではありません。また,同じ「高校」のカテゴリに収まるチームです。シードであろうと、ノン・シードであろうと臆することなく,シッカリと自分たちのラグビーを押し出していかないと,チャレンジャーであるはずなのに相手の展開するラグビーを真正面から受け止めなければならなくなる。仕掛けなければ活路がないのに,受けていてはさらに不利な状況に入り込む。ゲームにどのように入っていくか,が最も大きな要素になるように思うのです。
敬意を払う必要はあるけれど,恐れる必要などない。そういう姿勢を貫ければ,チャンスがあるチームだろう(と言うか,そうでないと困る)と思うのです。
ほかにもいくつか,気になっているカードはありまして。
まずは,新潟工業−大阪朝鮮戦でしょう。
大阪は強豪校を多く擁する地域です。その地域で勝ち上がってきているわけですから,ノン・シードだからと言って侮ることは決してできないチームでしょう。1回戦組で,トーナメントを駆け上がっていく可能性を持ったチームではないか,と思っています。それだけに,新潟工業は2回戦を戦うつもりでかからないと,ゲームを難しくしてしまうかも知れませんね。
あと,気になるのは東海大翔洋−長崎北陽台戦,農大二高−名護戦であります。長崎北陽台は確か数季前にはシード校だったと記憶しますし,実力的には隠れシードと見ていいチームだと思っています。また,農二はおとなりの群馬県代表,しかも花園常連校でありますから,期待してしまうのであります。
とは言え。どの代表校も「勝って年越し」を目標にしているはず。その想いがぶつかり合うわけですから,良いゲームになると思っています。