意味ある(はずの)フレンドリー。

必ずしも,ピークを持ってくる必要はないですが。


 本戦を目前に控えたこの時期,インターナショナル・フレンドリーを戦う相手としては絶好の相手ではあるでしょう。


 日本の切り札オライリー出陣!イタリア戦へメンバー発表(サンスポ - MSN スポーツ)という記事を取っ掛かりに,ちょっと今回は楕円球な話を短めに。


 イタリアというチーム,東半球にあるラグビー・ネイションズによる国別対抗戦,“シックス・ネイションズ”を構成するチームであります。現在日本を率いているジョン・カーワン(JK)さんがかつて指揮を執っていたチーム,という縁もありますね。


 さて,このイタリアでありますが。シックス・ネイションズのなかでのいわゆるトップ集団か,と言えばそうではない。優勝を争い得る実力を持っているのはイングランドであり,フランスやアイルランドあたり,ということになります。ただ,2006〜07シーズンではウェールズスコットランドを抑えて4位に付けてみせている。言ってみれば,トップ集団に食い込む実力を付けつつあるチーム,という形になるでしょう。となれば,イタリアに対してどれだけ自分たちのラグビーフットボールを表現できるか,という部分は大きな意味を持つはずです。具体的に言えば,どれだけミスを抑え込むことができるか,という部分が問われるように思います。アジア・バーバリアンズとの壮行試合においては,かなりハンドリング・ミスなどがあり,JKさんも相当気にしている様子でありました。このときは,それほど強烈なプレッシャーがバーバリアンズ・サイドから組織的に掛かる,ということはなかったはず。
 しかし,イタリアが相手だとプレッシャーは相当にきついはずです。その厳しいプレッシャーを受けながらも,的確なボール・ハンドリングができるかどうか(=普段通りのラグビーを展開できるか)が本戦を視界に収めている時期にあっては大きな意味を持つはずです。


 ただ,単純にオープン・スキルの精度が問われるわけではない。ひとつひとつのプレーに対する判断速度を上げていくことで,クローズド・スキルが生かせる時間帯を増やしていくことも求められるし,接近戦をどれだけ回避するか,という意味でのスキルも必要となる。


 いわゆるフレンドリーではありますが,ベンチマークのような意味を持ったゲームになるような気がします。