Stanley Cup goes to "Mighty" Ducks.

かつては,“マイティダックス”と呼ばれたチーム。


 彼らは,一気に“スタンレーカップ・ファイナル”を駆け抜けることに成功した。
 しかも,セネターズにゲームを譲ったのはロードにおける1ゲームのみ。ゲーム4でロード・ゲームのブレイクに成功すると,本拠地であるホンダ・センターに戻ってのゲーム5でスタンレーカップを手中に収める。


 鮮やかすぎるほどに鮮やかな,カップ・ファイナルの戦いぶりではなかったか,と感じます。ということで,“Champions”が決定したNHLのことなどを。



 純然たるアウトサイダーとしては勝手なもので,第7戦にまで勝負がもつれ込んでくれると面白い,なんてことをどこかで考えるものですが,ダックスはそんなアウトサイダーの希望的観測を上回るような加速態勢を築いていました。


 まず,カップ・ファイナル第1,2戦は本拠地であるホンダ・センターで行われました。この試合をシッカリと勝っていたことが大きいように思います。ホーム・ゲームを確実にものにすることで,3,4戦がホーム・ゲームとなるオタワ・セネターズに対して厳しいプレッシャーをかけることができるからです。
 実際,セネターズは第3戦,ダックスを下すことに成功します。この試合後,ダックスのディフェンスが出場停止処分を受けるなど,(特に第3ピリオドにおいては)ラフ・プレーが目立つ荒れた試合にはなったのですが,それでもダックスに傾いたファイナルの主導権を,決定的に引き戻すことはできなかった。その意味で,第4戦を獲られたのはセネターズにとって非常に大きな要素だったのではないか,と感じます。


 そして第5戦です。


 慎重な立ち上がり,というのはどちらかと言えばセネターズの方であって,立ち上がりから積極的に攻めの姿勢を押し出していたのがダックス,という形になるように思います。
 パワープレイ・チャンスを生かす形で先制点を奪取すると,17分にも追加点を奪い,第1ピリオドの時点で2点のリードを築きます。第2ピリオドは互角の展開となりますが,第3ピリオドには再びアナハイムがオタワを突き放し,結果として6−2で勝ちを収めるわけです。


 それにしても,です。


 本拠地,アナハイムのホンダ・センターでスタンレーカップ初奪取を決める。これ以上ない,シーズンの締めくくりではないか,と思いますね。