NHL 2007Playoffs.
とは言っても,まだ“スタンレーカップ・ファイナル”には行き着かないんですよね。
カンファレンス・ファイナルに進出するクラブを決定する段階で,全7戦の短期決戦を戦い,さらにカンファレンス・ファイナルで7ゲームを戦う。ポスト・シーズン,という言い方よりも,「本戦」という言い方が合っているような,そんな感じもします。
ということで,またNHLのことを書いていこうかと。
正直言って,イースタン,ウェスタンともに面白いカードになったな,と感じます。まず,ウェスタン・カンファレンスですが,デトロイト・レッドウィングス−アナハイム・ダックスというカードでスタンレーカップ・ファイナルへの出場権を争います。
デトロイト・レッドウィングスはサンノゼ・シャークスに先行を許していた段階です。第4戦,サンノゼが勝利を収めるようだと流れは決定的になってしまう。逆に,4戦で対戦成績を50/50に戻すことができるようならば,レッドウィングスにも可能性がある,という感じで考えていたのですが,ホントにレッドウィングスが流れをつかんだ。
そして,ダックスです。バンクーバー・カナックスに流れをつかませぬままに,セミファイナルを駆け抜けた,という表現でもいいでしょう。
勝ち上がり方,という部分ではかなり違う勝ち上がり方をしているわけです。となれば,初戦の意味はダックス,レッドウィングス双方にとって重いかも知れない,と感じます。ダックスとしては,セミファイナルでの流れを引き継ぎ,加速態勢を崩さずに駆け抜けたいはずです。ならば,初戦を何としても勝ちたい,と思うでしょう。逆に,レッドウィングス・サイドから見れば,主導権を掌握しながらファイナルを戦っていくことを意識しているならば,先制攻撃を成功させておきたい,と考えるのも当然でしょう。
スタンレーカップ・ファイナルには,もう1枚の切符が用意されています。イースタン・カンファレンス,そのカンファレンス・ファイナルを制したクラブに向けてです。そのカードを見ていきますと。
オタワ・セネターズ−バッファロー・セイヴァースという組み合わせであります。
ちょっと,セミファイナルの状況を振り返ってみますと。
セネターズは接戦をしたたかにモノにしてきたな,という感じです。ニュージャージーを相手に,敗北を喫したのは第2戦のみ。ただ,ニュージャージーに対して2点差以上をつけて勝利を上げたのは1ゲームのみで,4勝のうち3勝までもが1点差。それだけに,セネターズの勝負強さが印象に残るところです。対するセイヴァースですが,ニューヨーク・レンジャースを相手に,4勝2敗で勝ち上がってきています。バッファローは守備的な部分,攻撃的な部分双方を見せて勝ち上がってきているような感じですが,どちらかと言えば攻撃的な姿勢を徹底して押し出せるような状況に強いような感じです。
となれば,セネターズとしては「打ち合い」は避けたいところでしょう。できるだけ,ロースコアでの勝負に持ち込みたいはずです。逆に,セイヴァースとしては立ち上がりから攻撃的な部分を押し出すことで活路を見いだしたいところでしょう。イースタンに関しては,そんな見方も面白いかな,と思います。
個人的には,カナックス,レンジャースが敗退を余儀なくされたのが“ちょっとガッカリ”なのですが,その分どこがスタンレーカップを掲げてもおかしくない,という予想が現実的になってきたな,という感じもしています。