対上海申花戦(ACL Matchday 4)。

最低限のタスクをこなすと同時に,グループリーグでのポジションを維持する。


 その意味においては,“nil-nil”でも収穫だとは思います。ということで,上海申花戦をごく短めに。


 「勝ち点3」を奪取するチャンスもあったし,その後の戦いを有利に進めるためには勝ち点3を奪取しておきたい。そんなゲームでありましたが,結果的にはスコアレス・ドローであります。


 短期とは言えリーグ戦ですから,自力の要素と他力の要素が絡み合っていますし,第4節はもうひとつのゲームによって1位のポジションを維持することはできています。ただ,グループリーグの戦い方,その選択肢は限定されてきているのも確かです。


 ペルシク・ケディリとのアウェイ・マッチは「勝ち点1」を確保する戦いではなく,「勝ち点3」を奪取することを今節以上に明確にしなければならないし,この勝ち点3を前提に最終節・シドニーFC戦を制すること。もちろん,第5節の動き方によっては条件が微妙に変化はしますが,基本的に浦和の戦い方は“トーナメント”的なものへとシフトせざるを得ない。そんな感じはします。


 また,ちょっと気になることでありますが。


 メンバー,システムを固定することのメリットよりも,デメリットの方が大きくなってきているような感じがします。フィットネスなどの問題から理想的な形で4を組みにくくなっているならば,フレッシュな戦力を使いつつ,4のバランスを微調整する,という選択があってもいいような感じがします。4を使うならば,アウトサイドの布陣に厚みがなければ浦和の強みを引き出すのは難しいと思うのですが,今節はあまりに守備的な4の発想になってしまった。4がすべて守備への意識を強めてしまうと,攻撃面で自分たちから数的不利の状態を作り出してしまう。特に今節は,トップを構成してきた永井選手が離脱してしまっていたわけですから,リザーブのタレントを生かしながら,中盤,あるいは前線の攻勢を細かく変化させていく必要もあったな,と思う部分もあるわけです。


 戦いながらチームを組み上げていく,という選択をしている以上,難しいゲームが多くなるだろうことは容易に想像できる部分です。ですが,ACLは「リーグ」とは言うけれど,カップ戦的な要素が非常に強いトーナメントです。「総力戦」という要素も強い。


 決して,4そのものが悪いのではなく,3のような動き方をアウトサイドがしてしまうために3と共通する課題が出てしまう。中盤の動き方を徹底して整理することで,チームのコンディション(ひとりひとりのフィジカル,ということではなく)が上昇曲線に再び乗れるのではないか,と思うわけです。