Official Outfitter.

確か,英語表記だとこんな表現をするんでしたね。


 今回は,フットボールを離れて,ちょっとその周辺の話など。


 浦和と“official outfitter”としての関係を長期にわたって維持してきたのは,花菱縫製さんでありました。確か,オリジナル・デザインを採用したファーイースト・モデル(HANABISHI)をベースに浦和仕様のスーツを仕立てていたなと記憶します。イタリアンが考える英国調,という意味における“クラシコ・イタリア”的な印象が比較的強いスーツのように感じました。


 で,必ずチーム・カラーである「赤」を取り入れていたと。


 意図するところは理解できるのですが,2006シーズンに提供されていたパッケージを思い出すと,ネクタイに目線が引き付けられ「過ぎる」ような感じも正直,していました。スーツのデザインそのものはそんなに悪くないのに,ネクタイがあまりに強い自己主張をしている。ちょっと思うに,花菱さんは最終的な印象を決定付けるネクタイの部分で,もったいないことをしてたかな,と。


 恐らく,2007シーズンからオフィシャル・アウトフィッターとして浦和をサポートするヒューゴ・ボスさんは,比較的シッカリと過去のスーツを観察していたのではないでしょうか。


 スポーツ・メディアさんの記事を通じての印象ではありますが,テキスタイルの色を見るとダークトーンである部分は花菱さんと変わりなし。ですが,ネクタイが光沢を抑えたシルバー系統のものになっているせいか,全体としてクールで,落ち着いた印象を与えるものへと変化しています。


 ・・・ただし,プライス・タグの方はかなり跳ね上がったようですがね。さすがに,スーツにまでは手が届かないだろうなと。となると,ネクタイかシャツ程度あたりまででしょうかね,投資できるのは。


 確かに,「赤」を巧く取り込むのは難しいと思います。


 イングランド代表のスーツを担当するポール・スミスであったり,JFAにスーツを提供しているアルフレッド・ダンヒルやギーブス・アンド・ホークスのようなUKブランドですと,スーツの裏地に鮮烈な赤を使ってくる,などということが考えられますが,ヨーロッパ大陸に本拠を置く,しかもクールな印象をウリにするブランドが英国調の裏地を使ってくるとは思えないですし。
 それにしても,世界的なブランドとオフィシャル・アウトフィッター契約を締結する(と言いますか,「できる」という表現にした方がいいのか)というのは,浦和がリーディング・クラブとしてのステップを上がりつつある,ということを間接的に示しているのかな?と思ったりもします。