シックス・ネイションズ(2007年版)。

RWCイヤーであります。


 伝統ある対抗戦でありますが,RWCに向けた「前哨戦」という位置付けも強いゲームになりそうであります。


 さて,タイトルにも掲げましたが,シックス・ネイションズがはじまります。ということで,今回は同じフットボールでも,楕円球方面のことを書いていこうかと思います。


 本日(2月1日)付の読売新聞朝刊には,千葉さんによるプレビュー記事が掲載されておりまして,本命としては2006シーズンのシックス・ネイションズを制し,2007RWCのホスト・カントリーでもあるフランス,そのフランスは有力な対抗馬として昨季のシックス・ネイションズで2位に付けたアイルランドを意識している,ということであります。


 基本的にはその通りでしょう。ですが,第1節の対戦カードを見ると,アイルランドとしても決して楽観できる状況ではないような感じがします。


 試合日程(RBS 6 nationsオフィシャル・英語)を見ますと,千葉さんが優勝候補としているフランスはイタリア代表と,そして有力対抗馬としているアイルランドウェールズ代表と,ともにアウェイ・マッチを戦うことになっています。で,どちらが難しい初戦になるか,と考えると,ミレニアム・スタジアム(アームズ・パーク)でのゲームの方がより難しいものになりそうだな,と感じます。
 確かに,現段階での力関係を見れば,アイルランドの方が上回っている部分があるような感じもします。1999年当時のチームを思えば,いまのウェールズ代表は確かにトップ・フォームとは言いがたい部分もある。ですが,ラグビー・ネイションにおける差というのは,かなり微妙な「僅差」をどれだけ集積できるのか,という部分もありますから,ホーム・アドバンテージを巧く利用しながら立ち上がりから積極的な姿勢を見せれば,「ともすれば・・・」ということだってある。アイルランドとしては,トーナメントを駆け抜ける態勢を整えるためにも,初戦こそ最も警戒しなければならないことになる。その相手として,ウェールズというのはいささか厄介,と思っているところがあるかも知れません。


 次に千葉さんが注目されているのが,イングランド代表であります。


 RFUのオフィシャル・サイトからも確認できるのですが,確かにイングランドは“スランプ”という表現が当てはまるな,という感じです。2006年11月には4試合の国際親善試合があったのですが,このうち3つまでを落としています。当然,こんな状況でありますから代表監督さんの交代劇もあり,イングランド代表を構成する選手も大幅に入れ替えるなど,ちょっとしたショック療法を仕掛けている最中,のようです。にもかかわらず,主力選手には負傷があったりして,なかなかベストの布陣が組めないようにも感じられます。
 とまあ,トップ・フォームから程遠い印象が強くなりつつあるイングランド代表でありますが,こちらの記事()を読みますと,チームをコントロールする要となるSO,ジョニー・ウィルキンソン選手が復帰とのことですから,暗い話題ばかりでもない。初戦・トゥウィッケナムでどういうゲームを見せるのか。かなり重要な意味を持つゲームになりそうであります。


 今季も,節目を見ながらこの「伝統ある対抗戦」をチェックしていきたい,と思っております。