高校ラグビー(1回戦・関東勢限定)。

案外,関東エリアもシード校が多い。ホントの話であります。


 なんてことを再確認しつつ,関東勢限定で1回戦をごく大ざっぱに俯瞰してみますと。関東勢にとっては,なかなか良好な立ち上がりではないでしょうか。とは言え,初戦敗退を余儀なくされた代表校もありまして,日川(山梨県代表)と國學院栃木(栃木県代表)は1回戦で近鉄花園から去らざるを得なくなっております。


 ということで,1回戦を勝ち上がったゲームの振り返りなど。


 まず,流経大柏(千葉県代表)であります。


 1回戦の相手は熊本工(熊本県代表)。ゲーム立ち上がりからの印象だけでは互いにイーブンな感じだったのですが,ゲームのリズムを掌握していったのは柏であります。ハーフタイム突入をにらむ時間帯でのトライは,ゲームにおける鍵を握った感じがします。となると,後半は完全に柏のリズム。ファイナル・スコアもそのリズムをハッキリと示すものだと思います。


 次に,倉吉東(鳥取県代表)と1回戦を戦った東農大二高(群馬県代表)でありますが。


 ファイナル・スコアを見れば,ほぼコメントの必要がないゲームであります。群馬県大会をシッカリ見ているわけじゃあないのでハッキリしたことは言えませんが,恐らく農二はFWを主戦兵器にしているはずです。得点経過を見ても,攻撃の起点になったり,鍵を握っているのはFWという感じがします。彼らのポテンシャルだったり,パフォーマンスが存分に発揮されたゲーム,ということになりましょうか。


 続いて,東京第二代表である東京であります。彼らは甲南(鹿児島県代表)との対戦だったわけですが,こちらも農二ほどではないにせよ,FWを攻撃の起点としながらゲームを組み立てていたような感じです。ただ,農二ほど一方的な展開ではなく,後半は甲南にリズムをつかまれかけていたようにも感じます。恐らく,甲南がやっと本来持っているリズムを取り戻し,持っているパフォーマンスを見せられるようになったのでしょうけれど,東京のゲーム・コントロールに屈した形と言って良いでしょう。


 1回戦突破!ではあるんですけど,その先を見ると一気に臨戦モード,であります。


 柏と農二はシード校,しかも強烈なシード校である大阪桐蔭大阪工大高と対戦ですからね。彼らにしてみれば,挑戦を跳ね返して当然,という意識だと思います。ならば,立ち上がりから徹底してリアリスティックに,相手のリズムを崩すことを意識して戦っていくのもひとつだろうと思います。昨季の深谷は真正面から勝負を挑んだことでシードの壁に跳ね返されたわけですけど,ちょっとチームのバランスをリアリスティックな方向へと振ることで勝機が見えてくるのではないか。


 土曜日に2回戦はセットされているわけですが,どういうゲームが展開されるのか。関東勢が勝ち進む限りは関東勢限定というスタンスは崩さずに行こうと思っております。