キーン、ピットへ。

ここ数季での印象だけを言えば,エレベータですね。


 プレミアシップに昇格したは良いけれど,昇格1シーズン目にしてワースト方向でのプレミアシップ・ポイントを更新してしまう。リーグ・チャンピオンシップ(いわゆる2部リーグ)へと逆戻り,でありますな。で,2006〜07シーズンでありますが,4ゲーム終了時点で勝ち点ゼロ,得失点差−5。全46節中の4ゲームですから,現段階で必要以上に大騒ぎすることもないのですが,降格したシーズンの立ち上がりとしては,あまりにも・・・,な状況であります。


 となれば,チームの意識を変えるためにも指揮官交代が考えられる。・・・わけですけれど。よく考えてみれば,やっと指揮官がノミネートできたとも言えるんですよね。ということで,今回は“欧州蹴球事情”的なエントリを。


 さて,今回のお話しはマクラだけでお分かりの方もおられましょうか。


 サンダーランドのことであります。クラブの歴史を紐解いてみれば,確かに「古豪」という言葉も浮かぶのだけれど,その古豪という言葉を修飾するのは“最近,鳴かず飛ばずの”という(かなり失礼だとは思うのですが)ネガティブなものであるような感じがします。その典型例が,マクラで書いたプレミアシップ・ポイントをワースト方向で更新して2部リーグへUターンした,というものではないかな,と。


 今季開幕前,ボブ・マレーさんから会長職を引き継いだ(と言いますか,クラブを買い取った)ナイアル・クインさんはイロイロと指揮官候補をリスト・アップしていたようなのです。マーティン・オニールさんとか,サム・アラーダイスさんとか。だけど,交渉がうまく進まなかったために自らが監督を兼任していた,らしいのですね。となれば,チームがかみ合わないのも納得いくところであります。


 そこで,白羽の矢を立てたのが,ロイ・キーンさんであります。マンチェスター・ユナイテッドでキャプテンを務め,2002年FIFAワールドカップでは,アイルランド代表監督であったミック・マッカーシーさんとの確執から代表を外れる。そして,昨季はセルティック中村俊輔とともにプレーし,セルティック・パークでブーツを脱ぐ。間違いなく,「記憶に残るフットボーラー」であります。


 そのキーンさんが,コーチとしてのキャリアをサンダーランドではじめるとのことです。なかなか厳しい状況ではありますが,ピッチ上で示してきたものを,ピットでどう表現してくれるのか,ちょっと興味があります。