対横浜戦(06−GL#4)。

1日以上遅れたエントリでありますれば,雑感的に書いていこうかと思います。


 さて,あくまでシロート目線の感想ではありますが。


 カップ戦は,「リズム」の支配するパーセンテージがリーグ戦よりも大きいのではないかな,と感じます。浦和の場合を考えると,ゲーム立ち上がりのできるだけ早い時間帯で先制点を奪取することがゲームの主導権をしっかりと掌握するためにも重要な要素,ということが言えるかと思います。最終ラインを自陣に比較的近い位置に設定する一方で,チーム全体をコンパクトにすることで浦和の攻撃を受け止めようとする相手を引きずり出し,プレー・スペースを十分に確保するためにも,早い段階の先制点は大きな意味を持つ。


 そんな通常の文脈で読み解けば,今節の立ち上がりは「カップ戦」という部分を差し引いてもちょっと問題だったかなと。


 リーグ戦での好調さを維持している大きな要因は守備ブロックの安定性にかかる部分が大きい。間違いないところですが,セットプレーでの微妙なマークのズレはカップ戦では致命的な問題になりかねない。カップ戦では,ひとつのミスが大きくゲームの流れを変えてしまうことがあります。そういう部分で,ちょっとだけ気になる部分ではありますし,次節以降に向けて修正を要するポイントだろうと思います。


 ただ,修正すべき課題とは別に「勝負強さ」を感じさせたのが今節ではなかったかとも思います。カップ戦を勝ち抜くうえで大きな要素となりうる,リアリスティックな試合運びと言っても良いかも知れませんが,そんな部分が強く感じられるゲームだったように感じます。
 先制を許した7分後には同点に追い付き,58分には決勝点となるゴールを奪う。もちろん,その背景となった攻撃力や高い決定力も注目すべき部分かなと思いますが,相手の攻撃を巧みに跳ね返しながらゲームを必要に応じて落ち着かせ,ゲームを支配するリズムを相手に渡さないようにすることができてきている,という部分で高く評価すべきゲームではないか,と思うわけです。


 力でねじ伏せる,という形での勝ち点3奪取というのも大きな価値を持ちますが,同様に相手の力を巧みにいなしながら勝ち点3を奪取していくことも,高みを視界に収め続けるためには大きな要素になるはずだと思っています。「剛」と「柔」を使い分けることができるようになったことで,チームのポテンシャルはさらに高くなっていることが感じられるように思います。