マイクロソフト・カッププレビュー。
いわゆる”リーグ・カップ”ではなく,むしろ“拡大プレーオフ”のような印象がありますね。
テーブル上位(と言うには8チーム参加でありますれば,ちょっと多いような)がカップを争う。リーグ戦が「1回戦総当たり制」という,昨季までのJリーグのように短期決戦的な要素を合わせ持つものだけに,リーグ・チャンピオンとカップ・ウィナーとの区別がイマイチ付きにくい,というのは確かにあります。
今回は,タイトルにも掲げましたがマイクロソフト・カップのことを書いていこう,と思います。
今季で開催が終了する,ということがアナウンスされているようですが,マイクロソフトさんには是非ともトップリーグのプリンシパル・パートナー(冠スポンサー)に引き続きなっていただきたいな,と思っております。でなければ,フランスつながりでアクサとか。FAカップのプリンシパルだったこともあるくらいだから,スポーツに対して理解があるはずだし。
それはさておいて。
マクラでもお話ししたように,マイクロソフト・カップはトップリーグ・チャンピオンを筆頭に8チームが参加する短期決戦型トーナメントであります。試合スケジュール(マイクロソフトカップ2006オフィシャル)を見ますと,リーグ・チャンピオンである東芝府中ブレイブルーパスがひとつの山に,2位に入った三洋電機ワイルドナイツがもうひとつの山に入り,残り6チームがドローの対象となったとのことであります。
さて,1回戦のカードを見ていきますと近鉄花園開催分のゲームが注目かな,と思います。いわゆる,「ノンシード組同士の対戦」でありますが,恐らくシード組以上に熾烈なゲームが展開されるのではないか,と思うのです。
まず,ラグビー日本選手権を制したNECグリーンロケッツとトヨタ自動車ヴェルブリッツのゲームはかなりの好ゲームになるのではないかな,と感じます。リーグ戦ではあと一歩,という印象の強かった両チームですが,基本的には実力を持っているはず。特にグリーンロケッツはカップ戦巧者という印象もあります。そんな相手をどのようにヴェルブリッツ攻撃陣が攻略していくか,というのがちょっとポイントかな,と思うのです。
もうひとつの注目カードがサントリー・サンゴリアス−ヤマハ発動機ジュビロ戦であります。ジュビロは今季リーグ戦制覇への期待が大きいチームでしたが,最終成績が7位という不本意な(恐らく,不本意だと思っているのはほかでもないチーム関係者でしょう)ポジションにとどまり,マイクロソフト・カップにかけるモチベーションは相当高いはずです。対戦相手であるサントリーは一時期の実力が影を潜めてはいるけれど,決してポテンシャルが低いチームとは思えない。カップ戦を再浮上のきっかけとしたいところでしょう。
もちろん,トップリーグ上位が出てくる秩父宮開催分も面白いとは思いますが,むしろいろいろな条件で実力を存分に表現できなかったチームがどうカップ戦で巻き返してくるか,という視点から最後のカップ戦を見ていく方が面白いのではないか,と感じるわけであります。やはり,カップ戦にあっても軸は東芝府中ブレイブルーパスであり,彼らをどのように攻略するか,というのが各チーム,特に同じトーナメントの山に入っているチームにとっての最大のポイントではないか,と思います。
初戦は22日。どんなチームがまず初戦をモノにするのか。期待して見ていきたいと思います。