高校ラグビー埼玉県予選(準決勝)。

ちょっと気分転換に,またローカルな全国高校ラグビー埼玉県予選のことを短めに書いていこうと思います。


 準決勝,という局面で「抽選」が持ち出されるようなゲーム展開になるとは,正直予想が付きませんでした。


 ここ8シーズン,「埼玉県代表」の座にあり続けた正智深谷に対して,深谷高校は一歩も退かないディフェンスを展開し続け,ゲームの主導権を巧みに握り続けた。その結果として,トライ数同数による抽選という結果になったわけだけれども,ワタシはその結果を充分に誇っていいと思います。
 相手が強豪であるとか,ここ数シーズンにあっては決勝を争い,勝ちきれなかった相手であるとかは関係ない。自分たちの武器とするところを徹底的に相手にぶつけ,80分間プラスその戦い方を続けていく。その結果として,相手に本来持っている強みを発揮させず,上手に抑え込みながらゲームをクローズする。そういったゲーム運びができたことを評価してあげたいのです。


 というように,準決勝(第1試合)はなかなか劇的な結末だったわけですが,決勝戦は相当厳しい戦いになるだろうことが予想されます。


 もうひとつのゲームである熊谷工−所沢北戦は,熊谷工が高いパフォーマンスを安定して発揮し,決勝進出を決めています。熊谷工は攻守にバランスの取れた,かなりいいチームに仕上がっています。決定的な場面でのミスは非常に少なく,そういう部分でもパフォーマンスが高みで安定していることが見て取れます。攻撃面を巧みに抑えられたとしても,彼らの堅いディフェンスをどう破っていくか,という側面を考えると,難しいゲームになりそうだな,と思うのです。


 ともかくも,決勝戦がひさびさに興味深いものになる,ということは確かだと思います。