度重なる試練。

フットボールの神様がいるとして,随分な仕打ちをし続けているな,と感じる。


 天賦の才能を与える一方で,その才能を大きく花開かせよう,という時期に必ず試練を与えてきた。
 そんな神様の気まぐれは,シドニー五輪を目前に控えた頃に始まったように思う。


 そして,今なおその気まぐれに振り回されているかのような感じがする。


 小野選手を見ていると,こんな感情を持たずにはいられません。
 特に,今回はケガからの回復途上,上手に壁を乗り越えることができればまた安定して高いパフォーマンスを発揮できるのではないか,という期待があっただけに日刊スポーツの記事はちょっとショックでした。


 2005〜06シーズンは小野選手,・・・シンジにとっては大切なシーズンのはず。


 フェイエノールトロッテルダムでは主力選手として地位を固めてはいるけれど,ステップアップを明確に意識しなければならない時期だと思う。そのためには,シーズンを通じて安定したパフォーマンスを示し続けることで,「不安定要素(ケガに弱い)があるから,戦力として計算できないかも知れない」というネガティブな見方を打ち消しに行かなければならない。そして,代表に復帰することで世界に対して再びその持てるポテンシャルを見せつける舞台に立つチャンスを奪い取らなければならない。その前提条件が崩れかけているように感じるだけに,残念で仕方がない。


 とは言え,ポテンシャルを発揮するためにはしっかりとケガから回復することが大切。焦る気持ちもあるかも知れないけれど,しっかり直して欲しい。心からそう思わずにはいられません。