ヴェルディ・ユース対コンサドーレU18戦(高円宮杯決勝)。

ホントだったら,「観戦記」として書きたかったのですが。


 TVを見ながら,行けなかったことに悔しさを感じるほどの“Good Game”でした。そう思います。


 先制点を奪取するまでは,ゲームの主導権を奪い合っている緊張感がTVを通して伝わってくるかのような感じがしました.積極的に仕掛けているのがヴェルディで,その仕掛けを冷静に受け止めながら鋭くカウンター・アタックを繰り出すチャンスをうかがっていたのがコンサドーレ,という図式のように見えました。
 先制点を奪取した時点で流れがコンサドーレに傾くか,と思ったのですが,ヴェルディのベンチワークは卓越していたように思います。ともすれば,失点によってリズムを崩しかねないところに,ピッチに対して“戦術的なギアチェンジ”を明確に意識させる戦術交代を仕掛けてきた。その後,ヴェルディが繰り出した鮮やかなカウンター・アタックはユース,という括りを抜きにして見事なものだったと思います。ユースはある意味,「通過点」だと思いますが,決勝で見せたパフォーマンスは通過点における「到達点」が非常に高いところにある,ということを実感させるものでした。


 ワタシには少なくとも決勝に進出してきたチームに,3点差を根拠付けるだけの決定的な要素を見出すことはできませんでした。ただ,ゲームを決定付けたものがあるのだとすれば,ベンチワークによって“ギアチェンジ”をしっかりと意識できたヴェルディの選手たちの「戦術的イメージのブレの少なさ」かも知れない,と思います。
 ファイナル・スコアだけを取り出せば,確かに1−4と結果的に3点差をつけられてはいます。しかし,主体的にリスクを背負いながら点差を縮めようという意思をピッチ上に表現し続けたコンサドーレの姿勢は,十分に評価されるべきだろうと思います。


 「いいゲーム」を見せてもらったと感じます。