トップリーグ・プレビュー。

今回も楕円球関係の話など。


 開幕を17日に控えたラグビートップリーグのシーズン・プレビュー記事がスポーツナビにアップされています。そこで,共同通信社の記者さんの見方をベースとして,個人的な願望込みのプレビューをしてみようというわけです。


 まず,優勝候補の最右翼に位置するだろうチームは,やはり共同通信の記者さんも言うように東芝府中ブレイブルーパスでしょう。2004〜05シーズンの戦いぶりも非常に安定したものだったし,マイクロソフトカップも制している。また,プレ・シーズンマッチのリザルト(ラグビー部オフィシャル)を見る限りでは,シーズン開幕に向けて順調な仕上がりを見せているようにも感じます。
 彼らにとって,2連覇を阻む相手になりそうなチームは,2004〜05シーズンにおいて2位に付けたヤマハ発動機ジュビロであり,日本選手権を制したNECグリーンロケッツを挙げるのが妥当かなと考えています。
 確かに昨季の直接対決においてブレイブルーパスの後塵を拝する結果とはなっていますが,ファイナル・スコアを見る限りではその得点差は小さいものであり,その「僅差」を埋められるかどうかが今季を占うひとつの鍵ではないかな,と思っています。


 そして今季を占うもうひとつの鍵となるのが,トヨタ自動車ヴェルブリッツの仕上がりではないか,と個人的には感じています。


 堅固な守備組織を持つクラブに対して苦手意識を持っているのか,昨季は僅差のゲームを2つ落とし,優勝戦線から脱落する結果となったように感じます。しかし今季に関して言えば,プレシーズン・マッチであるニューカッスル・ファルコンズ戦において安定した戦いぶりを示し,昨季の上位チームに並びかけてきているように感じます。
 日本選手権(対早稲田大学戦)でも見せた部分ではありますが,相手にゲームの主導権を掌握されて,その主導権を取り戻すまでに時間がかかることがあるように感じます。選手層の厚さを十分に生かすためにも,ゲームの支配権を早い段階から握れるような戦い方ができるならば,十分に首位を狙えるチームだと感じています。


 そして,「個人的な願望」としては「古豪復活」でしょうか。


 サントリー・サンゴリアス神戸製鋼コベルコスティーラーズ,そして三洋電機ワイルドナイツ。彼らが上位を脅かすような戦いを展開することで,リーグ戦が面白いものになるはずです。特にサンゴリアスに関しては,ブレイブルーパスとのプレ・シーズンゲームにおいて一時は開きつつあった差を確実に詰めてきているのではないか,という印象を持ちました。リーグ戦でどういうスタートを切れるかが復活の鍵を握っているのではないかな,と。
 あとは当然,「ご近所さん」のワイルドナイツがどれだけ上位陣を苦しめてくれるか,であります。


 一般にはあまり注目度が高くないラグビートップリーグではありますが,2007年のラグビー・ワールドカップ(RWC)フランス本大会に向けて決して軽視できない中間年だ,とワタシは思っています。リーグ戦が活発なものとなることで,ジャパンのボトミング・アップが図れるはずだから。
 Jリーグ同様,トップリーグが代表チームを支える重要な基礎構造であるはずだし,そうあるべきだと思っています。であればこそ,複数のチームがリーグ戦最終盤まで優勝を争う熾烈なリーグ戦になることを期待したいな,と思います。