The hardest stint.

モータースポーツでは,ピットアウトから次のピットアウトまでの時間を“スティント”と呼ぶ。


 そして,20日から始まるリーグ戦,カップ戦を含めた5連戦をひとつのスティントとして捉えるならば,まさしく最も厳しいスティントのように思える。「真夏の祭典」として知られる鈴鹿8耐や,炎暑の中で行われるJGTC(スーパーGT)セパン・ラウンドにおいて,ライダー,ドライヴァに過酷なまでの負担を強いるような。


 しかし,過酷だからこそ敢えてポジティブにこの5連戦を捉えたい。


 ワールドカップアジア地区最終予選のために再び中断期間を挟んだリーグ戦においては,リーグ・テーブルで上位に位置するクラブに対してプレッシャーを掛け続けるためにも,「勝ち点3」を奪取していかなければならない。その意味で,リスタート初戦にしてカップ戦を含めた5連戦初戦となるFC東京戦において躓くわけにはいかない。
 そして,初戦でリズムをつかむことで,昨季掌中から滑り落ちたものを再び掴むために国立霞ヶ丘に戻るためにも,準決勝で立ち止まるわけにはいかない。


 そのためにも,5連戦を駆け抜ける必要がある。


 一方ではリーグ戦で追撃態勢を再び整え,リズムをつかみ取るために,他方ではカップ戦に流れを持ち込むためにも落とせないゲームということになる。ならば,単なる1/34以上の意味を持つゲームがFC東京戦,ということになる。


 相手は相変わらず浦和を強烈に意識してくるだろうが,目指すものは彼らの中にはない。


 目指すべきものを手に入れるために必要なこととは,相手が誰であろうと自分たちのリズムで戦い,全力で相手を叩き潰すべくファイトすること。


 それだけで充分ではなかろうか。