見えてきた「地元密着」。

今回はひさびさに“OFF THE FIELD”方面でとりとめない話など。


 確か,もうそろそろチケット発売開始のインフォメーションがアップされるはず,と思ってひさびさにラグビー・トップリーグをチェックしてみました。


 個人的には,利根川を挟んだ反対側に本拠地を置いている“三洋電機ワイルドナイツ”に好感を持ち,彼らのホームタウンでの地道な普及活動を羨ましく見ているのですが,もうひとついいことが付け加わったように思うのです。


 もちろん,全国的にも有名になりはじめたラグビータウンを隣町に持つ人間としては,ちょっと寂しい思いもしている(三洋電機とその街との関わりも結構深いですからね。)わけですが,それでも地元・太田市陸上競技場でのゲームが組まれたということは間違いなく歓迎すべきことだと思っています。


 しっかりと本拠地を置くホームタウンとの関係を築きながら,ホームタウンにある競技場でトップチームのゲームを見る機会が奪われているとしたら,これほど不幸な話もない,と思うわけです。確かに,秩父宮近鉄花園を使用すれば一定の集客を見込めるかも知れませんが,いつまでたっても各クラブに“ホームタウン”という言葉の本当の意味を理解させることはできないはずだ,とも思うのです。特に,しっかりとした子供たちへの普及活動を展開しているワイルドナイツに関して言えば,トップレベルの選手たちにラグビーの魅力,面白さを教えてもらった子供たちが,同じ地域で「ハイレベルのラグビーフットボール」を実際に見ることのできる機会をつくる必要があったと思うのです。


 今までは群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場での開催がシーズンあたり1ゲーム組まれていましたが,彼らの活動地域からはいささか距離があるのも確かです。地元のひとたちを本当の意味で大事にしているようなマッチ・メイクとは言いにくいものがあった,と感じるのです。


 しかし,状況は2005〜2006シーズンにおいて大きく変わり,敷島公園でのゲームと並んで太田市でのゲームが実現します。


 ラグビーフットボールの世界でも「地元密着」というのは絶対に必要な要素だと思っている私としては,練習公開ももちろん意味あることだけれど,真剣勝負のリーグ戦が「地元で」見られるということは何より大きいと思っています。


 乱暴なことを言うようですが,観客の多寡など関係ないのです。


 ワイルドナイツの選手に実際に教えてもらった子供たちとでもいいのです。地元のひとたちが競技場に足を運んでラグビーフットボールの魅力に触れてもらうことこそが,将来的にラグビーという競技に理解を持ってくれるひとたちを増やすためにも意味あることだ,と私は思っています。