俊輔とスコティッシュ・プレミア。
ともすれば,“キック・アンド・ラッシュ”だけがクローズアップされるように思うのですが。
彼の加入によって“攻撃オプションの一環“としてキック・アンド・ラッシュが捉えられるようになれば,ある意味スコティッシュ・プレミアのイメージが変わるかも知れないな,と期待しています。たとえば,ポール・ガスコインがイングランドのイメージを大きく変えたように。
・・・とは言い過ぎですかね。
でも,それだけの能力を持った選手だと思っていることは確かでして。フィジカルのことは・・・。セリエAにしても,実際には相当厳しいフィジカル・コンタクトがありますからね。イングランドやスコットランドだけが猛烈に激しいわけではない,と思っています(もちろんイングランドびいき,そしてスコットランドびいきとしてのバイアスがかかっていることは否定しませんけどね。)。
というわけで,今回は俊輔,セルティックに7億円で移籍決定(日刊スポーツ)ということについて書いております。
セルティックがどのような雰囲気,あるいはどのような歴史的な背景を持ったクラブか,などということについては宇都宮徹壱さんのフォト・エッセイ(サッカークリック・アーカイブス)が絶好のハンドブックになってくれると思います。宇都宮さんのエッセイにも出てきていますが,現在バルセロナに籍を置くヘンリック・ラーションがかつて在籍し,前指揮官であるハンス・オフトのもと,ヘッドコーチとして浦和で活躍されたヤンセンさんがかつて指揮を執っていたクラブです。
さて,2004〜05シーズンのリーグテーブル(スコティッシュ・プレミアオフィシャル)にもあるように,昨季は同じグラスゴーのライバル,レンジャースに首位を明け渡しています。しかし,予備予選からの参加とは言え,欧州カップ戦を戦うクラブでもあります。彼らとしても,欧州でのプレゼンスを高めるために攻撃オプションを大きく拡げておきたい,という思惑があるのでしょう。中村選手のプレー・スタイルはスコットランドの伝統的なスタイルとは明確にカラーが違うだけに,戦力評価としても高いものがあるのでしょう。かなり熱心にオファーを出しているような印象があります。
現段階では「確定」と打っているのは日刊だけですが,かりに日刊の記事通りに移籍が実現すれば面白いことになるかも知れないな,と思っています。