対東京ヴェルディ1969戦(05−14A)。

まいどの通り,1日遅れで書きはじめております。


 昨季同様にファイナル・スコアに相当のインパクトのあるゲームでしたし,(相手守備ブロックが組織的に機能していないために)ゲームを俯瞰的に眺める必要性を感じないゲームであります。


 そこで一点だけ。


 チームの持てる潜在能力が高いことは言うまでもないことですが,今節での攻撃には明らかに「組織性」を見て取ることができました。前節・新潟戦においても「変化の萌芽」と評価していい,攻撃面での連動性が確認はできました。できましたが,特に前半において,相手の組織的な守備応対によって強引な局面打開に依存する時間帯が多くなってきていたことが懸念材料であるように感じました。


 しかし,今節においては相手が最終ラインからのカウンター・アタックをそれほど意識せずに攻撃を仕掛けてきたこともあり,浦和が意図する攻撃オプションを見せてもらえたように思うわけです。
 ボール奪取ポイントが(浅めか,深めかという違いはあるにせよ)中盤のエリアで安定していたこともあり,フィールドを大きく使った攻撃が可能となっていたし,積極的に中盤の選手が攻撃に参加する時間帯も多かったように思います。加えて,懸案であったと言っていい,セットプレーからの得点を挙げることもでき,組織的攻撃のバリエーションを広げることができたことは大きいように思うのです。


 ・・・さて,ちょっとセーリング(レーシング・ヨット)のような表現をすれば。


 風上マークを回りきってスピネーカーが十分に広がったような,そんな感じです。
 風下マークに向かって加速体制を整えつつ,前を走る艇を追い掛ける体制はしっかり整ったような印象を持ちます。中断期間までは,積極的にタッキングを繰り返しながらもボート・スピードがそれほど上がらず,苦労していたような感じですが,中断期間を経て本来クルーが持っているリズムを取り戻したように感じるからかも知れません。
 今節,間違いなくチームは良いリズムをつかんだはずです。あとは,そのリズムを決して手放さずに,カウンター・アタックを明確に意図するチームを相手にしようとも,今節のように組織的な攻撃を前面に押し出したゲームを進めてほしい。そう感じます。