さいたまシティカップ(短信)。

相変わらず,1日遅れです。


 と言いましても,今回は風邪をひいたおかげでありまして。あまりクリアな頭で書いているわけではないので,まとまりがないかも知れませんが,ご容赦下さい。


 (フレンドリー・マッチですので)ファイナル・スコアを度外視して考えますと,フットボール・スタイルとして目指すべき方向性を見せてもらったような気がします。


 バルセロナに関して言えば,確かにオリジナル・メンバーとは言えない選手構成ではありましたが,リーガ・エスパニョーラや欧州カップ戦で見せたフットボール・スタイルをしっかりとピッチ上に表現してくれていたように思います。


 今回,バルサの厳しいプレッシャーによって最終ラインを下げざるを得なかったとしても,リトリート気味に最終ラインをコントロールしていたのは,バルサの攻撃を防御する方向性としては逆効果だったな,とコメンタリーを担当されていた信藤さんのコメントに同感していました。


 ボール・ポゼッションを背景として相手を崩すタイミングをはかっているチームには,中盤でのプレッシングを積極的に掛けていかないとバイタルエリアで自由にボールを回されてしまうことになる。ピッチ上の選手たちがほぼ同一のイメージを共有しているからこそ,シンプルにパスを出すことが可能であり,そのパスにしてもロングレンジ,ミドルレンジを多く繰り出すことができる。浦和のストロング・ポイントは縦のスピードであることは間違いないところだが,その「縦の速さ」を生かすためにも,ミドルレンジ〜ロングレンジ・パスを織り込んでいきたい。相手のプレッシャーが厳しいゲームこそ,フィールドを大きく使うことで相手の守備陣形を崩しにかかりたい。バルサの攻撃スタイルは,間違いなく大きなヒントを与えてくれたように思う。


 全体としては,ゲームへの入り方が少々慎重であったためにバルサのリズムに乗せられてしまった(=ゲームの主導権を早い段階で掌握されてしまった)ように思えますが,局面ベースで見ればバルサの守備ブロックを脅かす場面も十分に演出できていたように思います。


 バルサのシンプルなパス・ワーク,その背景となるプレッシング,ボールを奪取する姿勢はリーグ戦を戦う上で必ず大きな要素になるはず。そんなことを感じました。