対新潟戦(05−GL#6)。

まいどのように,1日遅れで書きはじめております。


 でありますれば,短めにゲームの印象を書いていくことにします。


 選手個人のモチベーションとしては,さほど変わるところはないだろう−むしろ,先発出場のチャンスをモノにした選手にとっては,かなり高いモチベーションでゲームに臨んでいただろう−と思うのだが,その選手のモチベーションがチームとしてのモチベーションにまで昇華しきれていなかったように受け取れた。ラグビーフットボールでは,序盤からゲームの主導権を握れずに相手の攻勢に対してリアクティブになっている状況を「受けている」と表現し,シーズン序盤の浦和の状況を表現するにあたってこのラグビー・タームを使っているが,今節は新潟の攻勢を「受けている」のみならず,決勝トーナメント進出に賭ける高いモチベーションに対して「気圧されている」ような印象を受けた。


  ゲーム序盤から積極的にゲームをコントロールしようとする相手のペースにはまり込み,その状況から脱することができないままに先制点を許してしまう。加えて,相変わらず不安定なレフェリングによって数的不利の状況となり,バランスを再び取り戻すまでに時間がかかってしまう。チームは早い段階で同点に追い付くべく,積極的に攻撃を仕掛けるものの,前掛かりに押し上げている守備ブロックの裏のスペースを突かれ,追加点を許すこととなる。


 攻撃面に関して言えば,攻撃面を支える中盤での支配力が相対的に下がっているように見えた。そのため,相手ボール・ホルダーを自由にさせてしまっている時間帯が多かったように感じる。加えて,守備ブロックが不安定差を見せていたためにボール奪取の位置が通常に比べてかなり深い位置にずれてしまっているように感じられた。それだけに,前線に良い形でボールを収めることができなかったようにも思う。
 それでも後半は守備バランスが整いはじめ,数的不利な状況にあっても無失点に抑えていた。また,時折繰り出されたカウンター・アタックには十分に鋭さを感じられたが,前半同様にフィニッシュに正確性を欠く部分もあったように感じられた。結果,前半に喫した失点を取り戻すことなく,ゲームを終える。


 今節に関しては,ゲームにかけるモチベーションがゲームの帰趨を決めてしまったかも知れない,と感じています。細貝選手や赤星選手など,チャンスを得た若手選手にとっては,かなり苦いゲームになってしまったかも知れないな,とも思いますが,同時にスターター・クラスの選手と比較してどの部分を伸ばしていかなければならないか,自分たちの課題が明確になったのではないか,と思います。
 「消化試合」と言ってしまうのは簡単ですが,このゲームの中から彼らはレギュラー・ポジション奪取に向けた何らかのヒント(=課題,そしてその課題を解決するためのアプローチ)をつかみ取ってくれたのではないか,と思っています。現状では,スターター・クラスとの差が感じられるけれどその差が詰まる,言い換えれば,チーム全体の実力が底上げされるきっかけになるならば,決して単なる敗戦にはならないはず,と思うのです。