ルート・フリット辞任に思うこと。

シンジの移籍以来,ちょっと気になるクラブになっていたフェイエノールトロッテルダムですが,こういうことでスポーツ・メディアに露出するとは・・・。


 指揮官の辞任(あるいは解任)はプロフェッショナル・フットボールの世界では日常的にあり得べきことですけど,ね。


 小野選手の去就に関するスポーツ・メディアの報道を見ていて,クラブ全体としての意思がうまくまとまっていないのではないか,という印象をフェイエノールトロッテルダムに対して持っていたのですが,図らずもルート・フリット監督辞任に関する記事(日刊スポーツ)によって,その印象が補強されてしまったように感じます。


 最近立てたエントリでは,確か“内部事情をよく知る人物”が小野選手の移籍に関してメディアにコメントした形になっていましたが,その前の移籍騒動の時にはクラブ・フロントが移籍を容認したと受け取られる発言をしたことが事の発端だったように記憶しています。


 考えてみれば,前任指揮官のファン・マルバイク時代からある種「不可解な」移籍劇が多かったようにも思うのです。主力選手を多く放出する一方で,有望な若手選手がしっかりと補強されたという話を聞くことはあまりなかったような。放出対象となった選手がクラブとの契約期間を満了していない限り,移籍金が発生するはず(=ボスマン判決の影響ですね。)であり,移籍市場での軍資金は確保できているはずなのですが,ここ数シーズン移籍市場でフェイエノールトが活発に活動したという話を少なくとも私は目にしていないのです。ロイター配信の記事(サッカーネット・英語)においても,選手補強に関する投資をクラブ首脳に直訴していたもののクラブ首脳からは良い反応がなく,ゼリコ・ペトロビッチを含めたコーチング・スタッフとクラブ・フロントとの関係が非常に悪化していたことがうかがえます。


 後任指揮官が誰になるのかは不透明な部分がありますが,クラブ首脳がコーチング・スタッフを全面的にバックアップし,戦力整備に関して必要な投資をしなければ彼らが目標としながら達成に至らなかった欧州CL参加権奪取(=エールディビジで2位以内に入ること)はおろか,中位以下に沈む可能性も視野に入れなければならないかも知れないな,と考えています。