リヴァプール騒動。

こういうタイトルをシリアスに書かなければならない状況,というのも考えものですよね。


 しかも,現段階では単なる「皮算用」に過ぎない。イスタンブールでの成功が前提条件なわけです。にもかかわらず,レナート・ヨハンソンまでがこの「騒動」に参入してきた。スジ論に収まりそうだったのが,サッカーネットの記事を読む限りでは「例外」を認めるかのような話になってきた。困った話であります。


 イングランドびいき・・・だけでは今回は不十分でありましょう。リヴァプール・ファンだけど(=いまさら言わずとも,バレてますよね。)敢えて言えば。


 そもそも,プレミアシップで4位以内を確保できなかったことが,すべてのはじまりなわけです。順位ボード(サッカーネット)の負け数を見てください。14であります。しかも,その11までもがアウェイ・ゲーム。しかも,「取りこぼし」と一般に評価されるだろうゲームが多い。認めたくはないけれど,厳然たる事実だけに指摘しておかなければならないでしょう。せめてひとケタに抑えないと,4位以内は望むべくもない状態だったわけです。こんな状況だったのだから,CLでの躍進が「重大な例外」と言われても反論しにくいわけです(個人的には,リヴァプールカップ戦に強い,と思っておりますが。)。


 カップ戦時代には,リーグ首位以外は参加資格すらない。2位以内に「無条件に」参加資格を与えているだけでもある意味,“ボーナス”と評価できる。予備予選から,という条件付きではあれ,4位以内にまで入ればCLに参加できるわけですから,これ以上に例外を認める余地は非常に少ない,と言わざるを得ない。恐らく,UEFAサイドの当初の見解はこのような立場を反映したものでしょう。


 にもかかわらず今回,話が大きく変わった。


 先のエントリでは,イスタンブールビッグイヤーを奪い取れば話は変わるでしょう,とあまり考えずに書いてしまったのですが,状況はそういう方向に動き出しています。原因は,恐らく最初に示したサッカーネットの記事が的確に示しているように思います。中でも,最後のパラグラフが端的に説明しているように思います。つまり,(ビッグイヤー獲得を前提とした話ですけれど)リヴァプールほどのビッグクラブが来季CLに参加できない,という状況を認めるわけにはいかない,というTV局やスポンサーの圧力がUEFAやFAの方針に大きく影響を与えたのではないか,ということなのです。こういう「政治的な意図」が,仮に影響しているのであれば,あまり歓迎できる話ではないような感じがします。


 この騒動,残念ながらイスタンブールで結果が出るまでは収まりそうもないですね.