万事休す。

さて。いきなりに,でありますが,今回の本題であります。


 欧州カップ戦に関しては取り上げてきましたが,各国リーグについては基本的には取り上げないできました。


 それだけに,プレミアシップのゲームをこの時期に取り上げることになるとは,正直思いませんでした。もちろん,リヴァプールの欧州カップ戦における躍進はうれしいけれど,総合力を問われるリーグ戦では,まだ優勝を狙うには何かが足りないような印象を受けるシーズンだったように思うのです(完全に終わったわけではありませんが。)。ガンナーズとのアウェイ・ゲームは,3−1というファイナル・スコアが示すようにリーグ戦での立場を忠実に反映したゲームだったような。


 前回,「勝利こそが活路」というエントリを立てましたが,本当にそういう状況に追い込まれましたね。いや,正確に言えば「勝利のみ」であります。FA,UEFAが国内リーグでの成績を前提にして出場権を決定する,という前提論を崩さなかったのだから,4位以内を確保できなかったのだから来季CLに参加することは不可能,ということになります。つまり,出場権の追加はあり得ない,ということを公式にアナウンスした格好であれば,CLへの門は閉ざされている,と言っていいわけです。


 来季,どうしてもCLに参加したければ(UEFA,FAにプレッシャーを掛けるには),ビッグイヤーを奪い取る以外にはありません。モチベーションとしてはある意味,これ以上のものはない,とも言えます(とは言え,「例外」の適用を積極的に薦めているようではある。)。


 しかし,もう一方の当事者,順位ボードでは予備予選出場権を得られる立場にあるエヴァートンにしてみれば,リヴァプールはまさしく「眼下の敵」,あるいは,隣の敵であります。グディソン・パークの立場に立って考えれば,アンフィールドの躍進による一連の騒動は「飛んだとばっちり」と言えなくもないでしょう。この点,ちょっと旧聞になっていることや,状況が変わっていることはありますが東本さんのコラム(スポナビ)エヴァートンリヴァプールの奇妙な因縁を含め,詳細にわたって書かれておりますれば,お時間あればご一読を。


 これで「万事休す」。


 しかし,プレミアシップの順位ボードを冷静に見れば,やむを得ないと言えるのではないでしょうか。ある意味,リヴァプールガンナーズが引導を渡したようなものかも知れないな,とファイナル・スコアを見ながら考えていました。