対千葉戦(05−11)。

スタジアムでのゲームの印象と,“スコアレス・ドロー”という結果を考えると。


 勝ち点1を拾ったのか,それとも勝ち点2を失ったのか。


 ただ,少なくともこの1週間に(また,中断期間に)何を重点的に修正し,チームのバランスを整えるべきか.そのヒントを今節のゲームからもらったのだ,と思う。そして,今節の課題を解決することは,組織的に攻撃を仕掛け,ファースト・ディフェンスへの入り方が徹底されているチームと次節対戦する(そして,言うまでもなく勝ち点3を奪取する)ためにも必要不可欠な要素だろう。そういう部分から言えば,授業料として勝ち点2を支払ったようなものかも知れない,と感じている。


 攻撃に連動性を欠き,単独での守備網突破に過度に依存してしまったため,結果としてマークを振り解くことができず中途半端な態勢でシュート,という場面が多かったように感じる。
 中途半端な態勢で攻撃を終わってしまう,ということは同時に守備ブロックが手薄な状況でカウンター・アタックを受けてしまう可能性が高まることを意味する。危険な状況を最後方で跳ね返し続けてくれた都築には心から感謝したい。


 「縦」を意識することが重要なのは,言うまでもないこと。


 しかし,単独突破を「過剰に」意識してはならないと同時に思う。サポートを意識的に使って,コンビネーションから単独勝負,単独勝負からコンビネーションへとリズムの変化を作りたい。前線のタレントは縦への鋭い突破,破壊力を十分に持っている。ただ,「単独」では複数のマークを打開することは難しい。鋭い縦への突破を存分に生かすために,ボールを横,あるいは後方へ動かすことを意識したい。そして,局面ごとに数的優位を作りながら,相手守備ブロックを揺さぶり,崩していくことを考えていきたい。


 それは言うまでもなく,昨季見せ付けた「浦和」のスタイルを質実ともに取り戻すことにほかならない。