勝利こそが活路。

サブタイトルを付けるなら,「決勝戦前の熱き戦い」ということになりそうです。


 ESPNサッカーネットのトップページ(英語)を見てちょっとビックリしたです(いまは,“FA and UEFA snub Reds”(FA,UEFAともにリヴァプールを冷遇)と,表示が違ってしまってますが,これまたエグい見出しですよねェ。)。


 UEFA Deny Liverpool”.(UEFA,リヴァプールをはねつける)


 確かにコップの住人は伝統的に熱いけれど,メディアが報じないだけで何やらかしたのか,と,一瞬思ったわけですが(とは言え,かつての重みを思えばあり得ない話でもあります。),よく考えてみれば思い当たるフシが。


 すべてのはじまりは,プレミアシップの順位ボード(サッカーネット)であります。そして,大きなヒントはリーグ・テーブルの下にひっそり書いてある備考の部分であります。改めて書き出しますと,

 リーグ首位,2位は無条件にCLへの出場権を付与。3位,4位のクラブはCL予選出場権を獲得。5〜7位のクラブはUEFAカップ出場権を確保。

となっております。で,現在のリヴァプールの順位は,と見ますと。


 そういうことだったのです。


 この件に関するサッカーネットのニュース記事を斜め読みする限りでは,UEFAは各国の出場枠を決定はするけれど,具体的にどのクラブがCLに出場するかどうかを決定するのは各国協会の判断に委ねられているらしいのです。ついでに言えば,ビッグイヤー獲得によって自動的に来季の参加が担保されるわけでもありません。そして,FAの判断としては,カップ・ホルダーであることよりもリーグ・テーブルを重視して出場枠を割り当てる,ということらしいのです。例年ならば,この判断でほぼ問題がなかったのです。CLでいい所まで行ける可能性があったのは,確かにリーディング・ボードのトップに位置してきたクラブ(具体的には,ガンナーズマンU)だったのだから。だけど,今回は「想定外の事態」が発生してしまい,UEFA,FAともに対応に苦慮している,という感じのように見えます。4位であるエヴァートンと5位のリヴァプールとの勝ち点差は3。ただ,リヴァプールは1ゲーム消化数が多いだけに,若干不利になっているとも言えるのです。


 現状では,リヴァプールが置かれた立場はかなり微妙であります。


 FAの判断を少しでも揺さぶるためには,ビッグイヤーを是が非でも奪取することでありましょう。エヴァートンのチーフ・エグゼクティブ氏も「もしリヴァプールが今季の大会にに勝利すれば(ビッグイヤーを獲得すれば),カップホルダーとして大会に再び招かれるべき」と(社交辞令的な側面も相当程度ありそうですが。)エールを送っています。


 UEFA,FAにもそう思わせるためには,イスタンブールでACミランを撃破しなければならなくなった。考えようかも知れないけれど,「これ以上のモチベーションはないかも知れない」ですね。