中野田とオールド・トラフォード。

ともに,中心地から結構離れたところにある競技場なんですよね。


 おまけに,結構最寄り駅から距離があったりするところも似ているような。


 初めてオールド・トラフォードに行ったときは,しっかりと地図を見て道順を確認しなかったためにしっかり迷いかけたのでした。トラムを“オールド・トラフォード”駅で降りて,線路をまたぐためのアンダーパスを通ると,見えてくるのはクリケット・グラウンド。まわりを見渡すと,どちらかと言えば工業団地風でスタジアムがあるでもない。自信がなくなってきたわけです。
 いつもならば,「動物的嗅覚(謎)」で何とかするのだけど,その時はそんな余裕もなく,幹線道路に面した(しかもたまたまあった)警察署に駆け込んだのでした。道を聞けば,応対した警察官氏は質問され慣れている事柄らしく,非常にシンプルな解答を頂戴したのでした。つまり,駅から「まっすぐ進めば良かった」ことに気が付くわけです。さすがにパブの前にある“サー・マット・バスビー・ウェイ”という道路標示を確認し,遠くにスタンドにかかる屋根,それを支える構造物が見えてきたときにはある種の感慨がありました。


 “Theatre of Dreams”。


 オールド・トラフォードを形容する際に用いられる言葉ですが,確かに魅力的な響きです。


 スタジアム・ツアーに参加し,選手がピッチに入ってくるときに使われる通路からピッチサイドに足を踏み入れたときの,何とも言えない感じも確かにありました。


 でも,ワタシにとって最も身近な「夢の劇場」は間違ってもオールド・トラフォードではない。
 それは駒場であり,中野田にある埼玉スタジアム2002も歴史を積み重ねていくことでその条件を備えつつあるのではないでしょうか。そんなことを再確認するために良い機会が訪れようとしてます。


 7月末,というのは対戦スケジュールとしては最適かも知れません。
 マンUがFAカップを奪取すれば,8月にはシーズン開幕を告げるコミュニティ・シールドが待っています。主力選手のコンディションを引き上げるためにも,モチベーションを高めてゲームに臨むのではないか,と期待しているのです。ヴォーダフォンカップ2005開催についての記事(スポナビ),我らがボスと写真に収まっている往年の名選手,サー・ボビー・チャールトン氏の笑顔を見ながら,“Good Game”(=マンUにあっては主力だろうが控えだろうが真剣勝負を挑んでくること。我らがクラブにあってはどのような相手であれ敬意を払いつつも全力で叩き潰しにかかること,というのが本音の部分のGood Game)を期待しております。