対イラン戦(アウェイ)。

ワールドカップ最終予選は,戦術的な理想を追い掛ける余裕を与えない。


 勝ち点(3,あるいは1)を奪えるか,それとも奪えないか。


 結果だけが全てを支配する場である,ということを各メディアが再認識できただけでも良かったかな,と。


 ただ,タブロイド各紙のような見方はいささか時期尚早でありましょう。バーレーン戦をしっかりとものにできれば,事態は一気に好転するはずです。その点,首位叩きのチャンスがすぐにめぐってくることを最大限,ポジティブに捉えたいところです。


 イラン戦を前にしてシステム変更に出たことについての評価は,もう必要ないと思います。
 本来であれば,試合内容についても触れる必要はないか,とも思うのだけれど,ただ1点問題にしたいのは,1−1に持ち込んだ後のこと,です。
 なぜ,「勝ち点1」を大事にしようと思わなかったのか,と。高地でのアウェイ・マッチであれば,後半になるとペースダウンしてきてしまうだろうことが想像できます。ならば,積極的に「勝ち点3」を狙うよりも,ドローに持ち込むことを視野に入れてもよかったのではなかったか。


 「結果」がすべてだからこそ,「勝ち点を確保する」という方向からの冷徹な判断があっても良かったのではないか。バーレーン戦では,戦略的にも戦術的にも,イランで失った勝ち点3が決してムダではなかったことを,ぜひとも証明してほしい。