ダービー。

フットボール・フリークにとっては,ちょっと特別な響きを持った単語だな,と感じます。


 アーカイブと文体がかなり似ているので,恐らくいまも担当されているのでしょうけれど,朝日新聞に寄せられている佐藤仁司さんのコラムでは,レッズにとっての「ダービー」という単語の持つ意味合いなどが簡潔に表現されています。


 佐藤さんのコラムにもある“ノース・ロンドン・ダービー”はトットナム・ホットスパーアーセナル双方のサポーターのプライドが真正面からぶつかり合う感じがします。ワタシの知り合いにスパーズ・サポーターがいましたが,彼もやはり最も負けたくない相手として(スパーズが低迷していた時期にもかかわらず),マンチェスター・ユナイテッドと並んでガンナーズを挙げていましたから,その敵愾心たるや推して知るべし,です。
 これから歴史を繰り返していくうちに,いろいろなことが積み重なって,このような「特別なゲーム」になっていくのだろうな,というある種の感慨はありますが,いまは,目前のゲームとして,“ダービーマッチ”を見ることに集中してみよう,と。


 ・・・また,あいさつもしねェで話をはじめてしまいました。不作法で申し訳ありません。Ernestです。こんばんは。


 むしろ,要警戒な相手だな,と感じるからなのです。これまでの戦いぶりを見る限り組織守備には安定感を感じるし,グループリーグを優位に進めるためには全力で叩き潰しておかなければならない相手の最右翼だ,と思っています。そこで,ちょっとだけプレビューしてみることにします。


 大宮を形容する時によく用いられる,「守備的でコレクティブな戦術を得意とする」というフレーズ。
 カップ戦にはこれ以上強力なパッケージはない。しかも,岩本氏の記事(J's GOAL)にもあるように,前任指揮官のダッチ・スタイル(=トータル・フットボールの影響を強く受けている基本戦術)を継承し,中盤,最終ラインをフラットに配する布陣(=実際には,予想布陣よりもフラットになっていると思われる。)は,ボール・ホルダーに対して素早く数的優位を構築し,高い位置でのボール奪取を狙ったものだと聞く。それだけに,なんとしても中盤でのプレッシングを厳しく掛け続け,相手の圧力に屈しないことだろう,と思う。中盤を制圧することができれば,彼らの守備網のひとつは突破できたことになる。
 加えて,ディフェンダーのバランスを徹底的に崩したい。アウトサイドからの攻撃を仕掛けることでディフェンダーを引きずり出すとか,ミドル・レンジからのシュートを積極的に放つことでラインを押し下げてやりたい。そこまで仕掛けることができれば,かなり違うはず。そして,先制点を早い段階で奪うことができれば,積極的にバランスを崩して攻めて来ざるを得なくなるはず。そういう形に追い込みたい。


 カップ戦予選リーグの序盤にして,組織の熟成度が厳しく試される重要なゲームがやってきた,というのが、基本的な認識であります。そして,このゲームをいい形で乗り切ることができれば(=勝ち点3をしっかりと奪い取ることができれば),リーグ戦への絶好のジャンピング・ボードになり得る。そんなゲームではないか,と感じています。