草津対札幌戦(05−J2#03)。

ふとディビジョン2を見に行こうと思い立ち,敷島公園に向かってみました。


 いつもならば反対方向のホームから乗る電車を逆方向に,ということ自体に新鮮さを感じ,どんな雰囲気なのか,などいろいろと思いをめぐらせていました。


 Ernestです。


 今回は,“フットボール・フリークが感じたザスパ”という感じで話を進めてみることにします。


 最初は,フットボールを楽しもう,と思って足を運んではいたのですが。結局はどちらかにしっかり肩入れするものでありまして,自動的にザスパを追っていました。それだけに,帰りの高崎駅へのシャトルバスの中,札幌サポが盛り上がっている時もゲームを振り返ってみたりしていろいろなことを考え(=考えてみたところでどうなるものではないな,と電車の中でようやく気付くのではありますが・・・。),頭の中はとりとめなくなっていたことを白状しておきます。


 でも,結局シャトルバスに乗り込むやいなや始めたことと言えば,気になっていて仕方なかった他会場のスコア・チェックだったのだから,どこにいようと“愛すべきクラブ”からは逃れられそうもない,というのも白状しておきますです。


 ・・・相変わらずマクラが長くて失礼しました。それでは,書きはじめてみます。


 前半,先制点を奪取するまでの攻撃には,しっかりとした組織性を感じ,また左サイドから積極的に攻撃を仕掛けていく,という意識で統一されている感じを受けた。しかしながら,1−1の同点に追い付かれたころから,ゲームの流れを安易に手放してしまうようなプレーが目に付き始めた。


 ゲームの流れを安易に手放している,という印象は後半になって,さらに強くなっていく。


 まず,攻勢に出ているときに誰が最後方で逆襲に備えるのか,少なくとも明確には見えてこなかった。また,中盤でのボール・ホルダーへのプレッシャーがあまり強くないために,最終ラインへの守備負担がかなり大きくなっているように思われた。加えて,中盤で落ち着いてボールを回す,いわゆるビルド・アップのときに,周囲が積極的にボールを呼び込むための動きをしているというよりも,足下でボールを受ける傾向が強く,相手のインターセプトを受けてしまう場面が散見された。また,中盤でボールを奪取された後の守備応対には,誰がボールホルダーにファースト・ディフェンスを仕掛けるのか,という戦術的な意図を感じることができず,相手にかなり自由にバイタル・エリアへの侵入を許してしまったように見える。それだけに,ゴール前にディフェンスの人数だけはあるものの,積極的に体を寄せることができずにシュートを打たれてしまう場面を作ってしまっていたように見える。


 ・・・恐らく,サポの皆さんにとっては「大きなお世話」かも知れないなとも思うけど。


 けれど,局面ベースで戦い方を見る限りは決して他チームに引けを取るものではない,と感じていたのは確かです。後半の攻撃だって,なかなかのものだったと思うですし。


 惜しむらくは,前半ほどにサイドアタックが機能しなくなってしまって,ディフェンスを揺さぶれなくなってしまったことが惜しかったけれど。


 それだけに守備における「組織性」の確保が大事だろうな,と感じたわけです。


 選手個々のディフェンスにおける役割を再確認して,逆襲を受けたとき,あるいはボールを奪われたときに誰がまず寄せるのか,その後にはどのように囲い込むのか,という戦術的なイメージ,と言いますか,約束事を共有しておかないと,さらなる混乱に陥ってしまうかも知れない。主力選手を多く欠きながらもゼロックス・スーパーカップヴェルディと互角以上の戦いを展開した横浜のように,守備ありきのシステムを考える時期が来ているかも知れない,というのが私の個人的な感想です。


 現状を見る限りでは,しなければならないこと,できることはいろいろありそうに感じます。感じるけれど,その課題をクリアすることがいつか大きく役立つ時がくると,私は信じています。