亡霊を振り払え。

欧州CLのドローが決まったようです。


 そこで,やっぱり因縁というのはあるわけで,こんな記事になってしまうわけです。


 しかしながら,であります。


 ここで同じことを繰り返してはならないだろう,と。誰もが,言わなくとも分かっているはずです。


 欧州連盟からクラブに対して処分が通達されたとき,多くのレッズ・サポータは間違いなく悔しかったはずですから。「仲間のフリをしているヤツら」(“・・・”という言葉を使うことさえ癪に障る。)が,チャンピオンズカップ勝戦という晴れの舞台で自分たちが愛するクラブの足を引っ張るような真似をし,結果として自分たちのクラブが本来活躍できる舞台を奪われるのだから。リヴァプールのゴールデン・エイジ,その時期に欧州でのプレゼンスを失うきっかけが,この事件だったのです。


 イングランドは“ヘイゼルの悲劇”以外にも多くの不幸な経験をしてきました。それらの経験を無駄にしないために,“プレミアシップ”が創設されたという経緯があります。そして,フットボール自体を純粋に楽しむ,という本来あって然るべき雰囲気を(イングランドの競技場を特徴付けてきた立ち見席,テラスが失われたわけですから,まったくのイコールというわけにはいかないけれど)競技場に取り戻すことができた。


 リヴァプールがユーヴェとの対戦において,イングランドが経験に学んだことを身をもって示すこと。過去の不幸な経験を乗り越えるためにも,欧州CLのドローはむしろいい機会を与えてくれた,と思っています。


 このリヴァプールユヴェントス以外にも,欧州カップ戦でも実現したミラン・ダービー(ACミランインテル),チェルシーバイエルン・ミュンヘンやリヨン−PSVアイントホーフェンなど,魅力的なカードがそろっています。準々決勝も見所の多いゲームになることを期待しています。