FAIR JUDGE PLEASE.

開幕戦の話であれば,相当旧聞なわけですけれど。


 大住さんのコラム(NIKKEI NET - SOCCER@Express)を見て,確かに普遍的問題ではあるな,と思い直し取り上げてみようと思った次第であります。


 大住さんが言うように,ゲーム後の岡田監督の態度は立派だった,と私も思います。


 それだけに,レスリー・モットラム氏や審判委員会の見解はフットボールというスポーツの精神には大きく反するものだろうな,と。人間がジャッジするのだから,誤審は必ずついて回るはずです。それはある意味,「前提」なのだろうと感じます。問題は,その処理方法にあるのではないでしょうか。そこにも,公平性があって然るべきだろう,と思うわけです。


 少なくとも,言いたいことを抑え,フットボールの精神に則った発言をした「敗軍の将」に対して最大限の敬意を払った結論を出すべきではなかったかと。この点については,主張が一貫していた川淵会長の意見がもっとも“フェア”なものであった,と思っています。


 言うまでもなく,タイトルはFIFAが掲げる“FAIR PLAY PLEASE”を利用したものではあります。


 審判の権威,とよく言いますが,すべては「常に真摯にゲームに向き合い,誤審があれば謙虚に認める」ことが出発点ではないでしょうか。プレイヤーとレフェリーとの信頼関係,そこから生まれる敬意は,そんな中から生まれるものではないか,と思うのです。現行ルールでは,VTRチェックやその他のディバイスによる客観的な判断要素はジャッジには反映されていません。ならばこそ,ピッチ上のジャッジやその後に控える裁定にもフェアネスがなければならない,と感じています。