蹴球協会杯−準々決勝。

漢字にすると,何か別の競技のような感じがしますが。


 “FAカップ”であります。


 いよいよ中立地開催のラウンドに入ったので,扱っていくことにします。Ernestです。


 現地時間13日,延期となっていた2ゲームが開催され,準決勝進出のチームが出揃いました。12日のゲームでは,攻撃陣がしっかりと機能したマンチェスター・ユナイテッドサウサンプトンを4−0と圧倒して準決勝進出を決め,アーセナルは前半立ち上がりである3分にリュングベリが挙げた得点を守り切る形でボルトン・ワンダラーズを退けています。


 プレミアシップのリーディング・ボードを見ると,マンチェスター・ユナイテッドに関しては試合消化数が1ゲーム多い(29ゲーム)にもかかわらず,首位チェルシーに勝ち点8差を付けられている状態です。ガンナーズはそのユナイテッドに勝ち点2差の3位という状況であり,無冠でシーズンを終えないためにもFAカップに対するモチベーションは非常に高いだろう,と思うですし,実際に6回戦もそのようなゲーム運びだったようです。


 さて,個人的に興味があったのは12日の段階で延期となった残り2ゲームの方でして。


 UEFAカップでも好調さを見せている(けれども,プレミアシップでは暫定11位に止まっている)ニューカッスル・ユナイテッドが,FAカップにおいてもトットナム・ホットスパーを退けるのか,それともリーディング・ボード同様にスパーズがマグパイズを抑えるのか。


 で,いつものようにESPNサッカーネットをチェックしてみますと。


 サッカーネットのマッチレポートによれば,やはりカップ戦独特の緊張感があったようです。このレポートにおいては,前半開始5分にシアラーのアシストから先制点を(そして,決勝点となったゴールを)奪ったクライファート同様(あるいはそれ以上)に,スパーズの逆襲をしのぎきったゴーリーであるギヴンが評価されています。その評価を裏付けるように,指揮官のスーネスもメディアへのインタビューにおいて最大級の賛辞をギヴンに贈っています。逆に見れば,スパーズには同点に追いつくことで再試合にできる可能性があり,後半から投入されたロビー・キーン,デフォーが決定的な場面を演出したことからもその目論見は成功しかけていた,ということも言えるようです。スパーズの指揮官であるヨルにとっては,序盤の失点が高くついたということになるでしょう。


 「カップ戦独特の緊張感」と言えば,もう一方のゲームであるブラックバーン・ローヴァーズレスター・シティ戦も同様でしょう。サッカーネットのレポートを斜め読みする限りでは,ブラックバーンとしては早い段階で決定的なチャンスを迎えていたようですが決めきれずに前半終了を迎え,結果的には終了間際の87分に得たペナルティ・キックが決勝点となってレスターを退けた,という感じのようです。


 さて,どのようなドローになるかは現段階では分からないのですけれども,プレミア勢がしっかりと勝ち上がってきたところは昨季とは違うな,と。また,準決勝に進出したどのクラブもFAカップにかけるモチベーションは総じて高いものと見られ,緊張感を持ったゲームが展開されるものと期待できます。


 というわけで,FAカップに関してもチェックしてみようと思っています。