吸収に伴う効果。

と言いましても,経済紙を筆頭に日々メディアを賑わせているフジ・サンケイグループとライブドアとの「総力戦」(あるいは,「消耗戦」とでも表現するべきでしょう。)ではなく。


 埼玉新聞第1面に掲載されたこちらの記事と,これに関連してスポーツ面に載っているレッズ番・河野さんのコラムであります。


 レイナスがいろいろな面で「安定する」ことも確かでしょうけれども,それ以上に重要なのは,河野さんも言うようにレッズとレイナスのリソースが一緒になることで本当の意味での普及・育成活動ができることではないでしょうか。
 遺伝子レベルで女子と男子とが異なることなど,言われるまでもない条件であります。しかし,潜在能力や持てる才能,夢見るチカラには男女の区別はないし,女子であっても,男子であっても夢を持つ者に道が開かれてしかるべきです。それは,フットボールという競技であっても当てはまるはずだと思うのです。<
 にもかかわらず,教育者レベルであってさえ旧態依然とした考え方にとらわれていることが,犬飼社長から語られたことが河野さんのコラムで紹介されています。


 レイナスを吸収することは単なる援助的な側面を超えて,普及・育成活動に本格的に取り組むという姿勢に男女の区別などない,という考え(=それはJリーグの理念とも通底するはず。)を積極的にアピールする面もあるような気がします。そういう姿勢を前面に打ち出すために,今回の決定に至ったのではないでしょうか。公式発表のない段階ですから,あくまでも個人的な見方に過ぎませんが,レイナスを吸収することによって本格的な女子に対する育成活動にも携わる,というアイディアは“ハートフル・クラブ”の活動を通じて急速に現実味を帯びてきたことだったのではないかな,と感じています。


 以前からレイナスを応援,積極的に支援してきた方からすれば,名前が消えることに対する一抹の寂しさもあるかも知れない。だけど,「浦和レッズ」の看板を使えるようになることは,女子サッカーの裾野を大きく広げることにとってメリットになるはずだ,とも感じます。また,そうなるように全力を挙げてくるはずだ,とワタシは期待しています。