烽火。

4−3−3,あるいは4−1−4−1。


 ちょっと見れば,相違点よりは共通点を感じる部分です。ですが,インバランスを抱えてしまっていた数字なのか,それともバランスを意識した数字なのか,という部分で,持っている意味は大きく違ってきます。


 また,堀さんがアカデミーで一貫して採用してきたパッケージ,その数字でもあります。であれば,単純にやり慣れたパッケージをファースト・チームに持ち込んだだけ,という見方もできるのかも知れません。しかしながら,堀さんはいまの戦力バランスを冷静に眺めたはずだ,と見ています。


 いまの浦和が武器にできるエリアはどこなのか,と。


 そして,アタッキング・ミッドフィールドの4(あるいは,アタッキング・ミッドフィールドの2とウィンガーの2),という数字が導かれて,同時に守備ブロックの構成単位が3になった。もちろん,すべての時間帯で4−1−4−1を維持する,というのではなくて,アタッキング・ミッドフィールドがポジションを下げる形で2−2ブロックで守備応対,という時間帯も出てくるわけですが,そのポジショニング・バランスが局面ベースで微調整をかけられるようになってきた。


 90分,という時間枠の中,実戦負荷が強く掛かる環境で手応えを感じてくれたのではないか,と感じます。そして,その手応えは「勝ち点3」という数字で裏付けられた。このフットボールが,反転攻勢に向けての烽火になってくれるような,そんな印象を持っています。