ジュニアアカデミー。

なかなかいいシステムを導入されたな,と思いますね。


 今回は浦和のリリースをもとにしつつ,ひさびさに浦和なカテゴリで書いていこう,と思います。


 さて。今回浦和がスタートさせるのは,“ジュニアアカデミープログラム”であります。このリリースと日刊スポーツさんの記事を合わせてみると,このプログラムの対象になるのは浦和地区の少年団に在籍している5,6年生のフットボーラーであります。彼らは,在籍する少年団からの推薦,あるいは浦和スタッフが実際に視察する中からのセレクトによって選ばれ,浦和のコーチング・スタッフによって直接指導を受けることになります。そして,この指導内容を各少年団へと持ち帰ることになるのだとか。


 ここで思い浮かぶのは,「FC浦和」であります。


 浦和仲町サッカースポーツ少年団さんのページには,FC浦和を頂点とする構造が的確に説明されています。大ざっぱにまとめてみますと,浦和地区で活動しているサッカー少年団をA〜Hのブロックに分け,たとえばA,Bブロックでトレセン選抜チームを,という形を作っています。そして,さらにトレセン選抜から選抜されたフットボーラーによって組まれるチームが,「FC浦和(正式には,浦和トレセンFC浦和とのこと。)」ということになるわけです。つまり,少年団の頂点に位置するのが,FC浦和ということであります。で,柱谷さんのコメントにもありましたが,このFC浦和の活動が昨季からなくなった,と。


 要は,FC浦和の役割をレッズが担う,という理解でいいのかな,と思うのですね。


 浦和が下部組織,特にジュニアについての組織を持たない大きな理由として,もともと浦和でしっかりとした活動基盤を築いていた少年団さんの存在があった,と聞いています。レッズとして,もともと浦和でしっかりとしたグラスルート活動をしていた少年団,彼らと対抗するような形で新たな下部組織を,という発想はなかったはずです。彼らの活動にしっかりと協力できる,相互補完できるような形でのコミットを,と思っていたはずだと。実際,今回のプログラムも,各少年団であったり,トレセン選抜などの協力体制を維持できてはじめてしっかりとした機能が期待できる話です。


 フットボールがしっかりと根付いている街だからこそ,のアプローチ。ほかのクラブが下部組織,特にジュニアを持っているのとは対照的に映るかも知れませんが,個人的にはこのことが端的に「浦和とフットボール」,その関係性を示してくれているように思えるのです。