都築龍太選手引退によせて。
代表キャップを持つゴーリーが,このようなキャリアの終わり方とは。
浦和からのリリースを読むまでは信じられない,と言いますか,信じたくない思いがありました。いつも以上にまとまりを欠くエントリだと思いますが,都築選手の引退によせて徒然に思うところを書いていこう,と思います。
浦和は「旗頭」を失ったんだな,と。そんなことを,ふと思いました。
プロフェッショナルとしてのキャリアを刻み始めたのは,確かに浦和ではありません。その意味で言うならば,バンディエラという表現は当たらないのかも知れません。知れませんが,このリリースから感じられる浦和への思いは,浦和でプロフェッショナルとして第一歩を踏み出し,浦和でプロフェッショナルとしてのキャリアを閉じるフットボーラーと何ら変わるところはない,あるいはそれ以上に強いものがあるかも知れない,と思うのです。
中野田のピッチに立てない時期を過ごし,実戦機会を求めてローンという決断をしたフットボーラーならば,そして契約満了を告げられたフットボーラーならば,複雑な思いを抱えていたとしても何の不思議もないし,むしろ自然かも,などと思うのです。
それなのに,都築選手は
今回、こうしてレッズで引退できる、レッズ所属の選手として引退できるということについては、誇りに思えます。後悔はないかといったら嘘になりますが、レッズで引退できることはいい引き際なんじゃないかと思いました
というコメントをしています。このコメントから感じられる思いは,気迫を前面に押し出す,あのプレー・スタイルに重なるように感じます。
とある雑誌で見かけたカスタム・オーダのブーツ,やはりあのブーツは,都築選手が浦和に対して持っている(持ってきた)思い,その思いが自然と表現されたもの,だったのでしょう。
都築選手がどのようなインディアン・サマーを迎え,プロフェッショナルとしてのキャリアを終えるのか,というフットボール・フリークとしての楽しみは,今回のリリースによって残念ながら現実とはなりませんでした。どこかのピッチであのフィードを,という思いは,叶わなかった。
都築選手への言葉は「おつかれさまでした」,なのかも知れませんが,個人的にはいろいろな思いを込めて,「ありがとう。」という言葉を贈りたいな,と思うのです。