謝罪よりも。

“ＧＲＥＡＴ　ＵＰＳＥＴ”という失態を演じたことについて，謝罪だとか。

　追い掛けているクラブのトップに対して，厳しい言い方になるかも知れませんが。フットボールという競技を甘く見てはいないかな，と思います。

　主戦場としているリーグが違うのだから，実力差があって当然。確かに，その通りでしょう。

　ただ，その実力差が忠実に反映され続ける，という保証は，どこにもありません。
　実力差が比較的忠実に反映されるラグビー・フットボールにあっても，“ＵＰＳＥＴ”という事態から完全に逃れられるわけではありません。カップ戦の頂点を狙い得るポテンシャルを持っていたはずの，ヴェルブリッツが秩父宮で実証したように。

　残念ながら，カップ戦ではアップセットはあり得べきこと，なのです。

　相手の高いモチベーションをただ受け止めるだけで，自分たちのフットボールに相手を引き込んでいく，という強烈な意思がピッチに表現できなければ。

　“ＵＰＳＥＴ”という，「結果」に対して謝罪することが，問題の本質などではないはずです。

　謝罪の言葉で，何かが変わるわけでもありません。結果は，結果として受け止める以外にないのです。
　その結果を乗り越えるために，大失態を導いた原因がどこにあったのか，徹底して確認していくことが求められるか，と思います。

　リーグ戦最終盤はある意味，カップ戦のようなものでもありましょう。「勝ち点３」という結果を着実に積み上げていくことでしか，スタンディングを引き上げていくことはできないし，「他力」の要素を引き込んでいくこともできません。

　大失態を演じたことを，決して忘れないこと。そして，同じ轍を踏まないためのアプローチを，リーグ戦最終盤の戦いに最大限生かしていくことが求められるのだろう，と思うのです。