後手。

05:00までのリズムが,90:00以降にまで響き続けた。


 そんな印象を持っています。


 もちろん,戦術的な側面もかかわっているはずです。ただ,戦術面を取り出す前に,立ち上がりを失敗していたように映るのです。
 ハイビートで立ち上がってきた相手に対して,対処が不明確だった。結果として,相手のリズムに無防備に乗ってしまう。また,セットピースの対応にも「緩さ」を見せてしまった。加えて言うならば,相手が「縦」を意識していたのは,ウォーミングアップ・セッションからも受け取れたこと。CBがサイド方向に釣り出され,センターでの応対が物理的に緩くなる,という戦術的な課題は,今節にあっても顔を出していた。
 5分に満たない時間帯であっても,リズムを崩せばそのあと,85分プラスという時間帯に大きな影響を与えてしまう。クリアできたはずの課題までもが頭を再びもたげ,戦術的なバインドが外れてしまうことにもなる。


 ディテールを取り出していけば,決して悪い要素だけがあったゲームではないのですが,立ち上がりの中途半端さが自分たちからリズムを奪った原因であり,「後手を踏んだ」という言い方もできるか,と思いますが,言い換えるならば「自分たちからリズムを相手に渡してしまった」という言い方もできるか,と感じます。


 細かいことは,またのちほど。