Frame Rebuilding.
ある意味,絶好機だと思います。
ちょっと,先ほどのエントリにかけてレーシング・バイクを例にとれば。
2007シーズンは,1セットだけのツインスパー・フレームで乗り切ることを選択したようなものでしょう。もちろん,開発当初はシーズンが乗り切れる,という想定をしていたはずです。
ですが,レース・トラックで掛かる負荷は想定を超えていた。シーズンを乗り切れる,という想定が崩れたわけです。
ならば,ツインスパーで得られるパフォーマンスを,トレリス・フレームで実現してやればいい。
クラブW杯へ浦和MF阿部が手応え(nikkansports.com)という記事を読んで,そんなことを想像したわけであります。
トレリス・フレーム。
トラスの組み方によって,剛性バランスを柔軟に変化させることができるのみならず,レイアウトによってはツインスパーと同等,あるいはそれ以上の剛性を引き出すことが可能となる。のみならず,必要最低限のフレームを構築できるために,クローム・モリブデン鋼を使っていたとしても軽量に仕上がる。古典的な印象を与えるかも知れませんが,実際にはかなり現代的な設計を可能にするフレーム形態なのです。
チームの鍵を握っていた選手が負傷によって離脱した。あまりに大きな損失であることは言うまでもないこと,ですが,この事実を動かすことはできません。
ならば,いまある戦力でチーム・コンセプトを100%表現できるフレームを再び作り出せばいいだけのこと。ひとりひとりの戦術的な特徴をしっかりと見直し。その組み合わせを変化させていくことで,2007シーズンを戦い抜こうとしたパッケージと同じパフォーマンスを引き出せるように構築し直せばいい。
阿部選手が言う「共通意識」は,まさしく新たなフレームに不可欠な要素です。
失速を経験した時点ですべてが止まるのではなく,新たなチャレンジができる。このことだけでも,FCWCには大きな意味があると思うのです。